2018年3月、千葉県富津市金谷
僕は田舎フリーランス養成講座、通称いなフリの講師を始めて経験した。
それまで知らなかった人たち10人と出会い、1ヶ月のあいだ、受講生とメンターという関係になった。
初めての経験でわからないことだらけ。
出現する壁に途方にくれたり、どうやって越えたらいいか考えたり、
試しに登ってみて落っこちたりした。
ひとりではうまくやれなかったと思う。
自分にないスキルは他の運営メンバーが補ってくれた。
受講生たちはひたむきな姿と笑顔で僕を支えてくれた。
講師をやったことで僕はこれから深く付き合っていけるフリーランス仲間を手に入れた。
彼らとは3週間経った今でも毎日連絡を取り合い、今日やったこと、明日やること、今月の目標などを共有している。
分からないことがあればアドバイスし、仕事とは関係ないことも話す。
今はもう僕は彼らの講師じゃない。
ただのフリーランス仲間の一人。
そんなフラットな関係を築けたことを幸せに思う。
いなフリのメンター・講師を体験してみて、それまで外から見ていた時とは違ういなフリの一面が見えた
今回はそんないなフリのリアルをお伝えしたい。
目次
どうしてこの記事を書こうと思ったか
いなフリの期間中にこんなメッセージをもらった。
イカさん、こちらこそありがとうです~🙌🎶
イカさんこそ、最上級の珍品です✨
←褒めてる‼✊💨イカさんがメンターって、本当に羨ましい🎶
いなフリ後の記事・ツイート、楽しみにしています🙋🍀
— 👣体話師ちび👂 (@chibi_pagufour) 2018年3月27日
いつもなら初めての経験をブログに書くことは当たり前のことなのに、いなフリ期間中は必死すぎてブログにすることなんて忘れてた。
このツイートを見て初めて気がついた。
「この経験をブログにしなきゃ!」
いなフリが素晴らしいものであると確信したから書こうと思ったのは間違いない。
ただ時間が経つごとに書くことの意味を考え始めた。
何を伝えるべきなのかを。
「いなフリ最高!」
という記事は今まで多くの受講者たちが書いている。
僕はそれとはちょっと変わった視点で書きたいと思った。
これからのいなフリに僕が懸念していること
いなフリがどんどん知名度を上げてきている。
問い合わせ窓口をしてくれていたモモちゃんからは、問い合わせの増加が顕著になってきているって聞いているし、
今までだったら少しずつ埋まっていた参加枠も、今ではあっという間に埋まるような状況になっている。
ただ僕は一つ懸念している。
マイナーなイベントに参加する時、人はある程度覚悟を持ってやってくる。
しかしメジャーなイベントは品質や安全性が確保されているから、参加者の覚悟の度合いが低くなる。
マイナーだったいなフリがメジャーになりつつある今、僕はこの点を危惧している。
いなフリはガチ
なぜならいなフリはガチだからだ。
これが僕が今回メンターとして内部に入って思ったこと。
あまりに気軽な感覚で参加すると面食らうかもしれない。
ガチさについていけず、無為な時間を過ごしてしまう可能性だってある。
「やるぞー!」っていう暑苦しさは必要ないけど、それなりの覚悟が必要だと思う。
いなフリの本質的なものが見えてきた
そしてどうして最終日に号泣する人がいるのかも
いなフリはただ田舎でのんびりフリーランスの授業を受けるコースではなく、田舎で修行するコース
キッツいトレーニングをすることで生まれ変わる
そういうトレーニングをしっかりやった人が泣き出すんだろう
— イカ太郎👣裸足で旅するプログラマー (@ika_tarou) 2018年3月23日
同時期にいすみ市で開催されていたいなフリに参加したしーちゃんもこうつぶやいている。
いなフリ、本当にガチです。
なにかを必ずもらえるなんて、受け身は甘い。
考えなきゃ、やらなきゃ、きっとなにもないに等しい。
それくらい、今は思う。— しーちゃん@ お絵描きライター😴🛌 (@c_gotta2) 2018年3月23日
元祖まるもスタッフで、今回の金谷いなフリにゲストとして参加してくれたスーパーアフィリエイター・タロちゃんもこう言っている。
いなふりをただの仲良し合宿だと思ってる人は甘い。
めちゃくちゃ作業することはもちろん、毎日のインプットの量が増えていく中でどれだけ自分の知識やスキルに転換できるかは、本当にその人次第。
やりきった人、自分に向き合え続けた人が最後の最後に感情が爆発するんだと思う。 https://t.co/N0TyGVWc8K
— 鈴木太郎@ブログアフィリエイトの先生 (@taro8138) 2018年3月23日
安定を求めることは悪くないと思う。
人間にとって自然なことだ。
いなフリの商品としてのクオリティも安定してきている。
試行錯誤の段階から抜け出た感がある。
でもいなフリという商品は
「聞くだけで英語が口から自然と出るようになる!」
みたいな怪しいものではない。
あの手の英語商材を買ったことのある人ならわかると思う。
買っただけでは英語は喋れるようにならないということを。
聴き続ける努力をしなければ商品の効果は得られない。
いなフリも同じなのだ。
いなフリは魔法じゃない
いなフリは魔法じゃない
これが僕がこの記事で最も言いたいことだ。
ただ田舎に行って講義を聞いて過ごすだけでは変化は起こらない。
- 方向性を探す
- 目標を定める
- 目標のためにやるべきことを設定する
- 実際に作業する
このすべてを自分でやることで変化が起こる。
目的地への行き方を知っていても目的地へたどり着くことはない。
歩くことで初めて目的地へ辿り着くことができるのだ。
誰のためにこの記事を書くのか
僕はこの記事の読者を2タイプ想定している。
- すでにいなフリの存在自体は知っているけど、参加しようか迷っている人
- いなフリの参加を決めている人。でも参加までにいなフリについてもっと知りたいと思っている人
他にもこの記事を読んでくれる人はいると思うけど、この2タイプの人たちのために書こうと思う。
だからこの記事では「いなフリとは?」みたいなことは書かない。
基本的なことは公式ホームページを見て欲しい。
いなフリに参加した受講生が山ほど記事を書いてくれているので、それも参考になると思う。
→これまで書かれた受講生の記事一覧
中にはいなフリ期間中にライティングで22万円稼いだ猛者の話もある。
→田舎フリーランス養成講座に参加して、独立初月に22万円稼ぐことができた”5つの理由”
これを書いたケンゴ君がどんな姿勢でいなフリ期間中を過ごしていたかを知るのはいなフリを過ごす上での参考になると思う。
あとひとつオススメの記事がある。
13期に参加した子の記事。
参加してみての反省記事なんだけど、非常に前向きな「こうしておけばよかった!」が詰め込まれている。
最後にある「これからいなフリに参加する方へのアドバイス」は本当に素晴らしいのでぜひ読んでもらいたい。
この記事の構成
この記事はこんな構成で進めようと思っている。
1. イナフリ参加を迷っている人へ
- いなフリ全体の流れ
- いなフリの1日の流れ
- 金谷14期の場合(講座内容含む)
- 目的はそれぞれでいい
2. イナフリ参加が決まっている人へ
- いなフリ初日までにできる準備
3. おわりに
- 僕がメンター業務を受けようと思ったわけ
- メンターという仕事
- いなフリを通して僕が得たもの
基本的には僕の考えであって、公式の見解ではないので、そこは加味して読んで欲しい。
1. いなフリ参加を迷っている人のために
いなフリ全体の流れ
いなフリの4週間はこんな風に過ぎていく。
1週目:講座を通して基礎知識を学ぶ
2週目:やりたいことを試しつつ方向性を固める
3週目:決まった方向性に必要なタスクをひたすらこなす
3週目が終わったら:
残りの1週間で何ができるかを明確にする
4週目:ラストに向けてひたすら作業
今まで会ったいなフリ受講生の話によると、後半2週間はあっという間に過ぎていくらしい。
今回の14期のみんなも言っていた。
「後半あっという間ですね…」
「後半あっという間ですねw」
本人の状況によって受け取り方は変わるみたいだけど、後半があっという間だというのはみんなの共通した感想。
いなフリの4週間は長くない。
いなフリの1日の流れ
いなフリの1日はこんな風に過ぎていく。
9:00 朝会
その日の予定と連絡を共有する。
午前中 講義
前半2週間はがっちり講義がある。
ほとんどの受講生は参加するが、自分の進みたい方向と関係ないものは出席しなくても問題ない。
後半2週間は状況を見ながら必要な講義があれば提供する。
あっという間に経ってしまう後半戦、作業の時間は貴重だ。
午後 各自ワーク
午後はがっつり各自で作業。
運営陣は大抵そばにいるので気軽に質問できる。
聞きたい講師がそばにいない場合にはchatworkというコミュニケーションツールで質問できる。
※現在はslackというツールを使っています(2019年2月)
17:30 – 18:00 夕会
その日にやったことを各自発表する。
夕会後、メンターが受講生の状況を聞いて回ることもある。
18:00 – 19:15 自由時間
大抵の受講生は作業するが強制ではない。
この時間を使って洗濯したりお風呂に入る人もいた。
平日の夕食は毎日、運営陣を含めた3人のメンバーで持ち回りで作る。
何を作るか考えて買い出しに行き、キッチンでおしゃべりしながら大量の料理を作るのは意外と楽しい。
19:15 – 20:00 夕食
みんなでご飯を食べる夕食は1日で一番和やかな時間だ。
講義と作業でがんばった分だけ夕食の喜びは大きい。
週末は休み
東京に戻る人もいれば、残って作業する人もいるし、みんなでお出かけすることもある。
いなフリの流れをざっと紹介した。
もっと詳しく知りたい人もいると思うので、次のパートでは金谷14期のケースをより詳しく紹介したい。
金谷14期の場合
1週目*
講座スケジュール
月 | オリエンテーション |
---|---|
初回面談 | |
歓迎パーティ | |
火 | フリーランスの生存戦略 |
WordPressで作るサイト制作 | |
水 | クラウドソーシング基礎 |
記事作成の基本 | |
木 | ブログ運営の基礎 |
アフィリエイトの基礎 | |
金 | HTML/CSSの基礎 |
タスク管理術 | |
週末面談 |
初日は13:00スタート。
12時過ぎから日本中から人が集まってくる。
今回一番遠かったのは宮崎県だった。
オリエンテーション
オリエンテーションはこんな流れで行われる。
1. 統括の挨拶
2. 運営陣の自己紹介
3. 受講生の自己紹介
4. いなフリについて説明
・共有スペースの使い方
・シェアハウスのルール
・料理当番について
・1週目のスケジュール
・グランドルール
5. 各シェアハウスへ案内
いなフリのグランドルールというのがあって僕が大好きなルールだ。
✔ なるべく敬語は使わない
✔ 楽しく過ごす
✔ 自分ごとで捉える
✔ 実戦で学ぶ
いなフリらしさを端的に表現していて、それが実現できているのがミラクルだと思う。
初回面談
オリエンテーションが終わるとメンターによる面談となる。
各メンターは3-4人の受講生を担当しているので、一人ずつ順番に個室でヒアリングする。
僕は面談で以下のようなことを質問した。
- いなフリに参加しようと思ったわけ
- 20年後どうなりたいか?
- 5年後どうなりたいか?
- 1ヶ月後どうなりたいか?
- 1ヶ月間の目標
- 1週目の時間の使い方
しっかり話した結果、受講生の参加の目的と、この先どうなって行きたいのかが見えた。
ただ、面談と同時に考え始めると時間が少し足らなかった。
なのでこれらの問いについて事前に考えておけば、よりスムーズにスタートできると思う。
歓迎パーティ
面談が終わればパーティの時間だ。
歓迎パーティにはまるも住民たちも参加する。
両方とも会場は金谷の美味しい食堂「はまべ」。
🐟 超肉厚なアジフライで有名なお店で、「孤独のグルメ」というテレビ番組で紹介されてからは爆発的に人気だ。
そのお店を貸し切る。
他の参加者と仲良くしようとがんばる必要はない。
どうせそのうち仲良くなるから肩の力を抜いていい。
いなフリの魔法がかかって4週間後には素の自分でいられることに驚くはずだ。
2日目
2日目の朝、いなフリは本格スタートする。
前日のパーティでの笑顔が嘘のようにみんな真剣な顔になっていた。
前日の面談で目指す場所が見えているから真剣になるのだろうと思う。
1週目の講座の内容は最高にいい。
フリーランスの生存戦略から入り、ブログ・アフィリエイト・ライティング・サイト制作の基礎、そしてクラウドソーシングの使い方を学ぶ。
極め付けはタスク管理術。
いなフリに参加するまでタスク管理というのは「ただ面倒なだけのこと」だと思ってた。
しかしいなフリを経験してわかった。
タスク管理とは仕事をゲームにするためのツールであり、やりたいことを「やれることにする」ためのツールであることが。
「やりたい!」だけでは不十分。
「じゃあ何をやったら実現するのか?」とタスクに分ければ、巨大だと思っていた壁も意外と登れてしまう。
まるも創業者の池ちゃんはスーパーマンに見えるけど、タスク管理術を使って「他の人から見たらすごいと思えるようなこと」を実現してきたに過ぎない。
仕事をゲーム感覚でやってきただけのことなのだ。
2週目**
講座スケジュール
月 | webマーケティングの基礎 |
---|---|
Illustratorの基礎 (名刺作成) | |
火 | 初めてのブログ/サイト構築 (ドメイン取得 & データアップロード) |
HTML/CSS講座(実践編) | |
水 | SNSの活用法 |
ライティング1万字チャレンジ | |
木 | フリーランスの営業講座 |
サイト制作の案件獲得法 | |
金 | 2週間の振り返り |
みんなで集中作業チャレンジ | |
週末面談 |
1週目では
- ブログを開設して記事を書いてみたり
- ライティング案件をクラウドソーシングで調べて応募してみたり
- サイト制作に必要なHTML/CSSを書いてみたり
そんなことをして、方向性を模索する。
2週目は実践的な講座が増える。
1週目にやったことをさらに深めてみて、残りの期間にやりたいことをハッキリさせていく。
フリーランスとして生きる手段は無限にあるけど、基本的にいなフリで提供されるスキルは
- ブロガー
- ライター
- アフィリエイター
- サイト制作者
になるためのものが多い。
なので
- デザイナー
- youtuber
- アプリ制作
- アート作品の販売
- 農作物や飲食物の販売
- ログビルダー
- 古民家再生
などといった方向性を考えはじめた場合には個別対応となる。
金谷の場合はまるも住民や近隣住民がスキルを持っているので、”その人たちにアクセスできれば” それぞれの道を模索することも可能だ。
運営陣もできる限り協力するが、スキルを持っている人の都合もあるので、教えてもらえるとは限らない。
チャンスはあるが、確実にやれるとは言えないので、ブログやライティング・サイト制作の中から自分に合ったものをやりつつ、チャンスを狙っていくのが現実的だと思う。
特にブログはやったほうがいい。
フリーランスにとって名刺のようなものになりうる。
紙の名刺では相手のことはぼんやりとしかわからない。
ブログならよくわかる。
結局人が何かを依頼するとき大切なのは「信頼できる相手かどうか?」という点だ。
ブログは相手を説得する材料になるし、ブログを通して仕事の依頼が入ることもある。
お店をやっている人がサイトを持つように、フリーランスはブログを持とう。
週末面談
金曜日の午後は週末面談だ。
メンターが30分ほど面談する。
基本的には
- その時点での状況を確認し、
- 次の週の過ごし方を決め、
- 「どこを目指すか」を一緒に考える
それだけでなく、生活面の問題や、行き詰まっている点などもあれば話してもらう。
週末面談で1週間がんばってきて溜まった気持ちを吐き出せるかがキモだ。
ここで吐き出せないと週末モヤモヤした気持ちで過ごすことになるし、向かうべき方向を定めるのも難しくなる。
3週目***
3週目はひたすら作業する週だが、午前中に講座があることもある。
14期では月曜日に小商い講座があった。
講師はこの人。
彼女はまるもで「ともろー」と呼ばれている。
まるも住民では珍しくPCをあまり駆使しないで稼ぐ人だ。
彼女のやっている仕事は多様である。
- チーズケーキの路上販売
- マッサージ
- ライター
- いなフリ講師
- シェアハウス管理人
講座ではチーズケーキ販売を収入源にするまでの試行錯誤が「収支も含めて」紹介された。
✔ 小さな収入源を複数持ち、少しずつ育てていく
✔ そのために支出を削ぎ落とし、シンプルに暮らす
✔ やりたくないことはやらない
✔ 好きなことで稼いで生きていく
「PCでカタカタやるだけがフリーランスじゃない」
「好きなことだけやっていても生きていける」
彼女の生き方を紹介するこの講座は受講生達に響いたようだ。
3週目の木曜日、ともろーの田舎ワークショップが行われた。
希望者6人が東京湾をフェリーで渡り、横須賀の古民家をリノベーションしているご夫婦のところへお邪魔した。
夕方、みんな目をキラキラしながらヘトヘトになって帰ってきた。
参加者の一人は本気で「古民家リノベーションの世界に行きたい!」と思ったらしい。
いなフリ終了後、彼はまるも界隈のツテで古民家リノベの仕事に飛び込んだ。
人生何があるかわからない。
スーパーゲスト
3週目は次から次へと大物がまるもに来た週だった。
普段からまるもにはブログ界の大物が訪れる。
ブロガーの聖地と呼ばれるゆえんだ。
14期のいなフリでは、その中でも突出した成果を出しているブロガーがまるもに初訪問してくれた。
2人とも以前から「まるもに行きたい」と思っていて、たまたま同時にやって来た。
お互い知り合いなのだが、示し合わせたわけではないらしい。
2人とも5年以上のキャリアがあるブロガーさんで、今ではゴッドレベルに到達している。
そんな2人がいなフリ生のためにトークセッションをしてくれた。
- 書きたいことを書いているだけ
- 書きたいことがなくなることはない
- 改善点を見つけ毎日少しでもレベルアップしていけば必ず収益はついてくる
2人のブログ愛に満ちた言葉の数々は受講生のブログを書く意欲を大幅に上げたように見えた。
好きなことをやって生きている人たちを生で見られるのもいなフリの魅力だ。
4週目****
4週目は瞬く間に過ぎた。
特に14期の場合、金曜日が退職前最終出勤日だった人がいたので、最終日が1日前倒しになったのでなおさら短く感じた。
大部分の人はランサーズなどのクラウドソーシングサービスで獲得した案件を黙々とやる。
自分の作業がお金になる感覚。
最初は案件への提案に不安を覚えていた受講生もいたが、一つ案件が決まり入金されると不安より面白さが優ってきたみたいで夢中になっていた。
受講生の中には自分の持っているスキルを他の受講生や講師陣に伝える人も現れた。
受講生と講師という関係から「お互いフリーランスの仲間なのだ」という意識に変化してきた頃だと思う。
いなフリ期間中は日報を毎日書いてchatworkで提出するんだけど、いなフリ終了後も彼らは独自のチャットルームを作って毎日投稿し、自分たちの現状について日々語り合っている。
最終日
金谷14期は最後の2日がイレギュラーなスケジュールとなったので、通常スケジュールを載せておく。
最終日 | 事業計画発表会 |
---|---|
最終面談 | |
修了パーティ |
とにかく清々しい1日だった。
午前中の事業計画発表会では今年の終わりにどうなっていたいか、そのためにどうしていくのかを各自が発表した。
先を見据えて歩むみんなの言葉はカッコよかった。
午後の最終面談では担当受講生たちとお互いの労をねぎらい、笑顔で語り合った。
そして翌月の目標と卒業後の1週間にやることをタスク化した。
目標とタスクが見えていれば、卒業してそれぞれの場所に戻っても歩き続けることができる。
担当メンターごとに写真を撮りたいと受講生が言ってくれたので写真も撮った。
2人とも素晴らしい同僚だった。
いっちゃんは凄まじいまでのブロガー人脈を駆使してライティングを志す受講生にチャンスを与えた。
カンちゃんはプロのカメラマンとして受講生のみんなを撮り続けただけでなく、キメの細かいメンタリングで受講生を安心させた。
2人と仕事ができて本当に良かった。
修了パーティ
そして夜になった。
歓迎パーティは食堂はまべを貸し切ってやったが、修了パーティはまるもが運営している合宿施設 void(ボイド) で行った。
食事はまるも住民の りょーご が料理長となり、前日から仕込まれた素晴らしい料理を提供した。
食事が済んだ頃、僕らメンター陣から受講者へのメッセージが伝えられた。
カンちゃんは若手の先生みたい。
いっちゃんは女の子オーラ満載。
僕は意味不明なテンションでみんなを翻弄した。
そして受講生からのスピーチ。
前回の13期では運営陣・受講生ともに号泣する人が続出したと聞いていたのだけど、14期はひたすら笑っていた。
いなフリは受講生と運営陣みんなの化学反応で雰囲気が作られる。
期によって毎回違う雰囲気を楽しめるのもメンターの特権かもしれない。
最後にサイト制作で全面的にバックアップしてくれた上さんと、統括を担当した池ちゃんがスピーチした。
酔っ払った上さんの校長先生のようなトークに一同爆笑し、
池ちゃんもこの通りゴキゲン。
いつも通りクールに決めた。
正直みんなの笑顔以外何も覚えていない。
とにかくやりきった!という満足感でいっぱいだった。
僕は10時くらいで帰ったのだけど、受講生達の何人かは朝5時まで話していたらしい。
こうして金谷いなフリ14期の最後の夜は更けていった。
別れ
まるもにある習慣で僕が大好きなのが人との別れだ。
みんなでまるもの外に出てきて見送る。
いなフリの期間だけでなく、普通の日であっても訪問者をみんなで見送る習慣がある。
僕はこれを「まるも名物・お見送り」と呼んでいる。
受講生が電車やフェリーの時間に合わせて帰っていく。
寂しい思いもあったけど「どうせまた会うだろう」と思っているからそうでもなかった。
見送られる側からはこんな風にみんなの姿が見える。
僕も見送られたことがあるから分かるけど、この笑顔を思い出すと胸熱になる。
「まるも名物・お見送り」
いつまでも残っていてほしい。
目的はそれぞれでいい
みんな何かを求めてイナフリに参加していた。
- 大学を休学し、卒業後は会社に属さずフリーランスとして生きていけるのか自分を試そうと思ってきた人
- 新卒として翌月から入社することが決まっている人
- 会社をやめたいと思った時に安心してやめられるように個人で稼ぐスキルを得ようと思った人
- 会社を辞めることが決まっていて、フリーランスとして生きていきたいと思っていた人
- 1人でフリーランスとして稼げるようになっていたが、1人で作業し続ける孤独な毎日に疑問を持ってやってきた人
- 心を病んでしまい実家に戻っていたが、自分の好きなことで稼げるようになりたいと思って参加した人
✔ 稼ぐこと
✔ 方向性を模索すること
✔ 自分の本心に出会うこと
✔ 心を癒すこと
✔ 人と出会うこと
いなフリではこういった目的を叶えることができる環境が準備されている。
自分の心を見つめ、行きたい場所を見つけ、そのために必要な行動をとる。
仲間とともにそんな時間を過ごすことでそれまでとは違う自分になれる可能性がある。
参加の目的は人それぞれ違っていていい。
大切なのは自分に問いかけること。
- 20年後・5年後・1年後どうなっていたいのか?
- それはどうしてなのか?
- 実現するための努力はできるのか?
まだ参加を迷っている人はこれらの問いを自分にしてみて欲しい。
3つ目の問いにYESと言えたならいなフリに参加してもいいと思う。
2. いなフリ参加が決まっている人のために
いなフリ初日までにできる準備
僕がいなフリの準備としてやったほうがいいと思うことは以下の5つだ。
- 目的をハッキリさせる
- ツイッター・facebook・インスタグラムをやってみる
- ブログを始める
- ランサーズ・クラウドワークスで案件を取ってみる
- HTML/CSSの初歩をProgateで学ぶ
1. 目的をハッキリさせる
先ほども述べたが、
- 20年後・5年後・1年後どうなっていたいのか?
- それはどうしてなのか?
- 実現するための努力はできるのか?
これらをハッキリさせる。
目的もなくふわっといなフリに来てしまうといなフリのガチな一面に面食らってしまう可能性がある。
逆に目的が見えていればスタートダッシュが効く。
2. ツイッター・facebook・インスタグラムをやってみる
フリーランスはただじっとしていても仕事は入ってこない。
自分の仕事が人に伝わることで仕事が入ってくる。
そのために日頃から発信する必要がある。
「僕はこんな人です」
「こんなことやってます」
「僕にできることがあれば連絡ください」
そういったことを発信していると不思議なものでチャンスが舞い込んでくる。
僕が先日とても条件のいいサイト制作案件を紹介してもらえたのもツイッターとブログのおかげだ。
まるも住民たちはほとんどみんなSNSやブログでの発信をしていて、読者から仕事の依頼をもらっている人が多い。
できれば顔を出して発信する。
最初は怖いかもしれないけど、顔を出してPRすることで見る人からは信頼され、安心感を与えることができる。
ちゃんと覚悟を持ってやっているんだなと相手は感じてくれるのだ。
3. ブログを始める
ブログを始める意味は上に書いた通り、発信することでチャンスの可能性が生まれること。
ただブログにはそれ以上の効果がある。
1. 論理的に考えられるようになる
いなフリではライティングの講座があり、多くの人はブログやライター案件に挑戦する。
その上で必要になるのが書く力・読ませる力だ。
論理が破綻した文章は読むことができない。
話の筋が途切れてしまうので、読者が集中できないのだ。
読者に読み続けてもらうためには論理を組み立てる必要がある。
問いを立て→意見を述べ→根拠を説明し→安心させる
こういった大枠だけでなく、1行1行がなんらかの形で繋がっていないと読者が迷子になってしまう。
クライアントとメールするとき、話をするとき、論理的な説明ができないと苦しい。
自分の思っていたことをうまく伝えられない結果、自分の提出したものが相手の思っていたものと食い違ってしまう。
やり直しが必要になるし、クライアントからの信頼を失うことにもなる。
ブログを書くことはフリーランスにとって大切なコミュニケーション能力を磨くことでもあるのだ。
2. 自分の気持ちを整理することができる
自分の考えがわからなくなったときにもブログは使える。
ブログの先には語りかける読者がいるから、その人たちに文章を通して話しかけていると自分の頭の中が整理されるのだ。
悩み事を人に相談していたら、話しているうちに自分で答えが出てしまったことはないだろうか?
あれと同じことがブログを書いていると起こる。
ブログがオフィシャルすぎたり、テーマ性のあるものだったら自分の思いを率直に書くのは難しいかもしれない。
そんな場合はnoteというサービスがオススメだ。
noteは自分の思っていることをサクッと書ける。
- デザインや広告といった小賢しいことができない
- みんなが同じ土俵で戦える
- 記事を有料で販売することもできる
ブログやnoteで発信しながら自分の気持ちを知ってしまおう。
4. ランサーズ・クラウドワークスで案件を取ってみる
ここから先は可能であればやっておいたほうがいいことを紹介する。
いなフリ期間中、手っ取り早く稼ぎ始めるのに最適なのがライティングだ。
ブログやアフィリエイトは収益が発生するまで時間がかかるし、サイト制作はHTML/CSSの基礎知識がないと仕事は始められない。
ライティングなら書くこと、調べることができればなんとかなる。
いなフリ開始前にランサーズやクラウドワークスでライティング案件を見て、試しに提案してみるといい。
案件が取れればラッキーだし、取れなくても問題ない。
提案が通らなかった理由はいなフリ期間中に理解できるようになるから、講義を聞いたとき「なるほど!そうすればよかったのか!」とはっきり合点が行くはずだ。
13期でいなフリに参加したナナちゃんも先ほど紹介したブログの中で「失敗したな〜」と思うこと②としてこう書いている。
失敗②:案件をとっていなかった
ランサーズで1件案件をとっていましたが、すぐに終わってしまいます。その結果、1週目は「やる気はあるのにやることがない」状態に陥りました。
「いなフリ受講前に3~5個くらいは取っておくべきだったな〜」と思いました。
1週目のスタートダッシュが肝心。「俺は0からのスタートだし〜」と腹をくくらず、せめて「1からのスタート」にすることをオススメします。
5. HTML/CSSの初歩をProgateで学ぶ
今回14期でサイト制作を担当して思ったことがある。
「いなフリ期間にHTML/CSSを学び始め、案件をこなすところまで到達するには時間が少し足りない」
実際今回のいなフリで案件獲得し、制作まで入ることができたのは一人だけだった。
彼だけはHTML/CSSをスタート時点で少し知っていた。
いなフリ期間中に稼ぐという経験までできた方が、卒業後スムーズにフリーランスとして歩き始められる。
もしサイト制作をやるかもしれないと少しでも思うなら、いなフリ開始前にHTML/CSSに触れていた方がいい。
HTML/CSSを学び始める上でオススメなのはProgateという学習サービスだ。
おすすめのワケは以下の通り。
- ゲーム感覚で学べる
- 忘れた頃に絶妙なタイミングで復習を入れてくれる
- あれこれ詰め込まず、シンプルなものから始めるので混乱しない
- 実践編では仕様書に沿って作るので、案件をこなす力がつく
- 書籍を買うより安上がり
Progateは本当によくできたサービスだと思う。
学習を楽しませ、無駄なことは学ばせず、忘れない内容にフォローし、実際使えるようにしてくれる。
Progateについてもっと知りたければ、以前別の記事で詳しく書いたので興味のある人は見て欲しい。
→【Progate】で学んだら、サイト制作学習が楽しくなった!
3. おわりに
最後まで読んでくれてありがとう。
以上がこれからいなフリに参加するかもしれない人たちに僕が伝えたいことです。
参加を考える上での参考になればと思います。
最後に初めていなフリ講師をやってみての感想、個人的な思いを書いて終わりにしようと思います。
僕がメンター業務を受けようと思ったわけ
僕がメンターの話をまるも創業者・池ちゃんから受けたのは2月の半ばだった。
前年の8月に初めてまるもに来てから半年が経っていた。
初めてまるもに来たのは週末フリーランス養成講座に参加した時、
講座の内容はブログのブランディング、
講師は池ちゃんとカリスマブロガーのヤギペーくんだった。
当時僕はアプリ開発者をやめて裸足ブロガーとして生計を立てたいと思っていた。
講座終了後には裸足で三浦半島を断食しながら1周したり、
3日かけて裸足野宿で房総半島を横断したり、
四国お遍路半周700kmを裸足でやってみたり、
海外フリーランス体験講座inセブに参加したりした。
「過激な挑戦をしてブログ記事を書き続けていれば、少しくらいはブログから収益が取れるだろう」と思っていたのだけど、その夢はもろくも崩れ去った。
3ヶ月経ってもブログからの収益は1000円にも満たなかった。
貯金を切り崩しながら生活していたんだけど、フィリピンから戻った時、ジリ貧になる未来が見えた。
それからは旅行さえできない経済状態になったので、金谷にこもってブログを書き始めた。
「ひとりイナフリ」と銘打って。
明日から1ヶ月まるもに滞在します。それなりにお金もかかるからしっかり稼げるようにいろいろ模索してみる!#ひとりいなフリ
— イカ太郎👣裸足イラストデザイナー (@ika_tarou) 2017年12月26日
この頃サイト制作の勉強もはじめた。
「ブログだけではやばい」
「奥さんと子供を養うことができなくなる」
そう思っての判断だった。
ひとりイナフリを初めて2ヶ月経って多少ブログのアクセスは伸びたものの、生活費を稼ぐレベルには程遠かった。
ようやくサーバー代の1000円が稼げるようになったくらい。
そんなある日池ちゃんから声をかけられた。
「イカさん、3月の金谷いなフリのメンターをやりませんか?」
正直動揺した。
ブログやアフィリエイト、サイト制作をメインコンテンツとしているいなフリに提供できるスキルなど何もなかったから。
僕にあるのはアプリ開発者として6年間サバイバルしてきた経験だけ。
個人やチームでオリジナルアプリばかり作っていたので、クライアントや納期のあるような仕事もしたことがない。
そんな僕の懸念を察知したかのように池ちゃんが言った。
「イカさんには豊富な経験があります。それは他のメンターにはない部分です。イカさんならできると思います」
そう言われてやってみようと思った。
むしろやってみたいと思った。
池ちゃんができると言うのならできるのだろうと思った。
メンターという仕事
意外と快調な滑り出しだった。
初回面談では自分で思っていた以上にうまくやれた。
担当受講生がいなフリ期間中をどんな風に過ごすかもしっかりと決めることができた。
しかし1週目の講義が進み、3日ほど経った時、スキル面で応えられないことが苦しくなってきた。
いなフリで受講生が得ることができるタスク管理術に関しても僕はさっぱり分からなかった。
受講生に何を提供できるのかさっぱり分からなかった。
スキル面で応えられないなら、僕自身が誰よりも努力して、背中を見せることで受講生を引っ張っていこうと思った。
自身をプレイヤーコーチと位置づけ、メンターの仕事だけでなく、受講生のやることも全部やってみようと思った。
いなフリのメンターの仕事、プレイヤーコーチという立場でやろうと思った
やれやれ言われるのは好きじゃない
子供の頃、勉強しろという母親にわからないところを質問しても自分で学ぼうとしない姿勢に疑問を持った
やれと言う人間が一番やっている
そんな姿を見せられたらやらないわけにはいかない
— イカ太郎👣裸足イラストデザイナー (@ika_tarou) 2018年3月6日
分からなかったタスク管理も積極的に研究した。
試行錯誤の結果、Googleカレンダーとtoggl・todoistという3つのツールを組み合わせる方法に行き着いた。
結局toggl, Googleカレンダー, todoistの組み合わせでスケジュール管理することにした
これが機能するようになったらイカ太郎2.0の誕生や#ただの変な人から仕事のできる変な人になる
— イカ太郎👣裸足で旅するプログラマー (@ika_tarou) 2018年3月10日
自主的に講座を開いたりもした。
スライドを作り、アプリ開発を通じて得た バージョン管理システムの使い方 や アプリ開発の基礎知識 を希望者に教えた。
【 アプリ開発講座 】
いなフリ終了したにも
→ か か わ ら ず ! ←裸足のプログラマー👣
イカ太郎さん(@ika_tarou)
によるアプリ開発講座です📱中々聞けない話なので、
みんな興味津々ですね!😆➡プログラミングとは?
コンピュータへのお願いを書くこと#田舎フリーランス養成講座 pic.twitter.com/fhc0PPOfqG— かんき*松山歓己 (@wemmick03) 2018年3月30日
それでもまだまだ何かが足りないと思っていた。
受講生のアウトプットを徹底的にチェックし、専門分野でなくても自分なりの意見をしっかりと伝えること。
「どうせライティングやアフィリエイトのスキルはないのだから、ほかの講師に任せよう」
「自分はせめてサイト制作の質問くらいは答えられるようにしよう」
そう思い、2週目まで必死で勉強していた。
しかしサイト制作の質問はあまりなく、「なんのために勉強しているのだろう?」と思うようになっていた。
そんなある朝、瞑想をしていたら突然ひらめいた。
「受講生のブログをちゃんと読もう!」
それまでは受講生が書いたブログを読んでもフィードバックはしていなかった。
こう思っていたから。
「自分が優れているわけではないブログやライティングの分野で意見しても意味がないだろう」
しかし、、
これはとんでもない間違いだった。
第三者として他の人のブログを読むと、問題点が驚くほどよく見える。
何を直すべきなのかは明白だった。
自分がちゃんとできないくせに意見するのは気が引けたが、気づいた問題点を伝えることにした。
きっと最初は受講生達もなんらかの思いを持ったと思う。
「ブロガーとしても芽は出てないし、ライターとして仕事しているわけではない人間が何言ってるんだ」
そう思われても仕方のない状況だったと思う。
でもどうして自分が問題だと思うかを一生懸命伝え、もっと読みやすくなればどうなるかを話していくうちに、、
彼らは実践するようになった。
「自分の書いたものを真剣に読んでくれる人がいる」
そう思えばより良いものを書こうという気持ちになる。
最も熱心な読者になること
いなフリのメンターとしてライティングスキルがあるに越したことはない。
でも本当に大切なのは受講生のアウトプットを真剣に見ることだと僕は学んだ。
受講生の状況をしっかり把握し、超えられない壁は一緒に超える。
ブログだけでなく、クラウドソーシングでライティング案件に挑戦している受講生に対しても、やるべきことも同じだった。
✔ 今どんな案件に提案を書いているのか
✔ どんな提案文が通ったのか
✔ 通った案件に対してどんな文章を書いたのか
めでたく提案が通り、記事を書いても、クライアントからやり直しさせられることがあった。
自信を持って提出した文章が突き返されると受講生の気持ちは萎える。
自信があっただけに問題点が分からない。
そこを一緒に考えた。
やはりここでも第三者視点ゆえに問題点はよく見えた。
改善すべきことが見え、納得できれば受講生も自然と前向きになれる。
ひとりでは超えられない壁をメンターと共に超えていく。
これがいなフリの醍醐味なのだと思う。
とにかく声をかける
受講生は自分の将来を切り開くために孤独な戦いをしている。
試行錯誤の過程でつまづくこともある。
なかなか答えが分からなくて悶々することもある。
しかし自分から質問するのは人によっては心理的な障壁が高い。
「できない」「分からない」と言うことを悔しいと思う人もいるし、人間関係がまだしっかりしていない間は気が引けることもある。
でも「どう?」って声をかけられれば話してみようかなと思える。
「自分がスキルを持っていなくてもできることがある」と分かってからは、声をかけるようになった。
「あの件どうなった?」
「今どんな感じで進んでる?」
それまでは受講生から質問してくることは皆無だったのに、声をかけるようになったら質問してくるようになった。
いなフリ期間中の受講生の時間は貴重だ。
なるべく奪いたくない。
そう思ってchatworkでやり取りするようにしていたんだけど、半分は正解で半分は不正解だった。
語りかけは質問のチャンスを作る行為だった。
時間を奪わない程度に声をかけ続けること
これはメンターにとって大切な仕事なのだ。
いなフリを通して僕が得たもの
いなフリを通じて、僕はメンターという立場ながら随分といろいろなものを得てしまったと思う。
- タスク管理
- メンタースキル
- ライティングスキル
- アフィリエイトの知識
- 提案文の書き方
- サイト制作のさらに深い知識
- 面談の進め方
でも結局一番財産として残ったのはスキルではなかった。
みんなと一緒に過ごした時間。
照れ臭いけど、これが僕にとって一番嬉しかった。
最後の1週間、ずっと幸せだった。
自分が思い切り没頭できたから。
それが空を切らずに受け止めてもらえたから。
サラリーマンを辞めた14年前から本気で打ち込める仕事を探してた。
自分が本気になっても空を切らない仕事を。
でもなかなか見つからなかった。
自分一人が熱くなってしまうことが多かった。
本気の人たちじゃないと本気は受け止めきれない。
いなフリはみんなが情熱を傾けていた。
運営陣も受講生たちも。
僕はこの金谷でずっと探していた場所を見つけたのだと思う。
最後にいなフリのみんなに感謝を伝えて僕の初めてのメンター体験記を終えたい。
みんなと会えてよかったです。
素晴らしい時間をありがとう。
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[…] https://ikatarou.com/entry/my_first_inafuri_mentoring/ […]
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[…] 2019年4月の独立準備として僕も講師として携わらせていただいている田舎フリーランス養成講座へ参加(通称いなフリ)。 […]
[…] まるもの人たちやいなフリ受講生にも協力してもらい、2週間かけてペットボトル80本を集めていかだを作り、海に漕ぎ出したのです。 […]