台風が過ぎて、高知は秋の空気になってきました。
風が涼しい。
みなさんのお住まいの場所はいかがですか?
こんばんは、イカ太郎です。
今日はお昼に地元の新鮮な魚介や野菜を売っている観光施設に寄りまして、そこで美味しそうなお弁当を見つけたので、久しぶりにお昼にご飯を食べました。
今日はここで1日1食。しっかり眠ってから前進します。
カマスっていう魚が旬みたい。#キラメッセ室戸 pic.twitter.com/QPw4bxhhto
— イカ太郎👣裸足で旅するプログラマー (@ika_tarou) 2017年9月19日
お腹いっぱいご飯を食べ、そのまま海の音を聞きながらお昼寝。
その後はひたすら高知東部から中央部へ向けて西へ西へ。
海辺で日没を迎えました。
今日もいい日でした。
雨が降らないって幸せ。 pic.twitter.com/IpzFclzM4V
— イカ太郎👣裸足で旅するプログラマー (@ika_tarou) 2017年9月19日
日没が近づくとそろそろ野宿場所について考える時間です。
いつもなら一番近くのコンビニまで行って(10km先とかはザラ)、お弁当を買って、食べたあとにこのブログの冒頭を書いてから野宿場所を捜しはじめるのですが、
今日はお昼ご飯を食べていたので、 適当な場所があれば早い時間に寝ればいいやと、いつもより時間や場所に縛られずに探し始めました。
日没間近になっていい場所を発見。
波の音が聞こえるいい場所見つけた♪#野宿 pic.twitter.com/xlgnzKXzMp
— イカ太郎👣裸足で旅するプログラマー (@ika_tarou) 2017年9月19日
基本的に波の音が聞こえる場所が好きですね。
野宿場所を探すのって宝探しみたいで楽しいです。晴れていれば。
(雨の時は必死度が上がるので、あんまり楽しくないです)
この時間からの野宿場所探しがけっこう楽しいんだよなー。
昨日は漁港行ってみようかと思ったんだけど途中でスーパーのベンチ見て気が変わったんですよね〜〜
いい場所発見するとどんな夜になるんだろう?って想像して面白くなる。
— イカ太郎👣裸足で旅するプログラマー (@ika_tarou) 2017年9月19日
で、見つけた場所で寝てみたんですが、いつもより早いせいか眠れないんですよ。
目はぱっちり。見上げた先にはたくさんの星が見える。
眠るモードじゃないな。。
しかたないから真っ暗な国道を再び歩きました。
いつものパターン、コンビニへ。
次のコンビニまでは8km。まあまあの距離です。
結局2時間歩き、コンビニの看板が見えてきた時、ほっかほっか亭が目につきました。
あったかい作りたての弁当…。
ジュル。
こりゃ今日は2食食べるしかないなと思いました。
そして店内へ。
すると愛想のいいおばちゃんが注文を聞いたあと僕に質問しました。
「今日はどこ泊まるんの?」
もう9時でしたからね、察しはついているようでした。
「適当に野宿する予定です」
すると親切にもオススメポイントを教えてくれました。
2時間歩いて奈半利の町に到着。
まもなく9時。
今日は二食食べよ〜と思ってほっかほっか亭へ。
店のおばちゃんが「今日はどこ泊まるの?」と聞いたので野宿だと言うと、奈半利の駅にデッカいベンチがあって快適だと教えてくれた。
ラッキー!!
ありがたい!
いただきます! pic.twitter.com/xmRiE5UO9M
— イカ太郎👣裸足で旅するプログラマー (@ika_tarou) 2017年9月19日
静かで暗くてでっかいベンチ!?最高すぎる!
「ありがとー!この店来てよかった〜!」
思わずオーバーリアクションででかい声を出してしまいました。
「そやろー」とおばちゃんも笑顔。
コンビニに行ってもこういう情報は得づらいですからね。
今後はご飯を買う場所はコンビニ以外も選択肢に入れていこうと思いました。
そんなわけで最後までいい感じだったイカ太郎の裸足お遍路14日目、どんなだったのでしょうね?
それでは、はじまりはじまり〜♪
目次
寒い朝
まぁいつも通り蚊にやられてたけど、
それなりに眠れた。
ただいま3:40、起床。
ローソンに移動してコーヒー買ってブログ書きます。 pic.twitter.com/z1XkxnEz3d
— イカ太郎👣裸足で旅するプログラマー (@ika_tarou) 2017年9月18日
前日はスーパーの喫煙所のベンチで眠った。
・暗いこと
・風が来ないこと
・地面からの高さを確保できること
これが今のところ僕が学んだ野宿を快適にする3大要素だ。
野宿を快適にする3大要素
暗いこと
暗さは眠りを深くしてくれる。
コンビニなどでは入ってくる車が野宿者をパッと照らしてしまう。
すると一気に目が覚める。車の通りが少ないことも大切な要素だ。
風が来ないこと
光同様に風もダメだ。
目が覚めてしまう。
体温を奪われるのが一番大きい。
体温を奪われるといえば、地面から奪われる熱も大きいので、野宿では地面からの冷気をシャットアウトしてくれるマットは必須だと言える。
地面からの高さを確保できること
虫からの攻撃は確実に睡眠を妨害する。
蚊は空を飛べるのでどうしようもないが、高さがあればアリなどの地を這うタイプの虫の数を減らすことができる。
アリは意外にもマメな奴らで、頻繁に噛んでくる。
これがけっこう痛い。
何の目的で噛んでくるのかがいまだに謎なのだが、ある晩は10匹くらいのアリが体じゅうに侵入して噛まれまくって目が覚めた。
ベンチなどで一段高いだけでだいぶ違う。
蚊の痒みを最小限にする方法
蚊に関しては、実は今朝すごい発見をした。
数ヶ月前、僕は蚊に刺されて長いことかゆみが収まらないので、実際どのくらいの時間でかゆみが収束していくのか計ったことがある。
結果、30分で我慢できない痒みは収まり、1時間で完全に消えた。
この痒みを瞑想で抑えることができないかと思った僕は、いつも蚊に食われる公園へ出向き、敢えて蚊に刺されながら瞑想した。
痒みに意識を集中することで早い時間でかゆみは霧散した。
なんと5分で我慢できない痒みは収まり、15分で完全に消えた。
そんなことがあったから、瞑想で痒みに集中することで蚊による痒みを霧散させることができると思ってきたのだが、実はそれが違うことが判明した。
偶然による勘違いだったのだ。
瞑想しながら痒みが収まる時間を計測した時、僕は公園のベンチに座り、土の上で裸足になっていた。
実はそれが痒みを抑えていたことが今朝わかったのだ。
つまりグラウンディングだ。
体内に溜まった静電気を地面にアースして流す。
グラウンディングは体内の炎症を抑える効果があることが科学的に分かっている。
このグラウンディングによる炎症抑制効果が蚊に刺されたあとに生まれる痒みを抑えていたのだ。
(グラウンディングをご存知ない方はこちらのビデオをご覧ください)
今朝は駅のロータリーで眠っていた。
蚊が全くいない素晴らしい野宿場所だった。
ここ最近蚊に刺されてばかりでまともに夜眠れていないだけに本当に嬉しい。
確実に熟睡できる!
そう確信して眠りに落ちた。
しかし1時間後に目が覚めてしまった。
手のひらと手首がジンジン痒くて仕方がない。
刺すような痒さ。
何箇所も痒いのだが、蚊が刺した跡は全くない。
「いったい何なのだ?」と思って「手首 かゆみ」でググってみた。
どうやらストレスが原因で起こることがあるようだった。
もしかしてこの手と手首のかゆみ、ストレスのせいなのか??
手がかゆい原因は?ストレスのせい!?治療法は? | アスハレ https://t.co/KBKrQCibD4
— イカ太郎👣裸足で旅するプログラマー (@ika_tarou) 2017年9月19日
ストレスの原因は何も思いつかなかった。
とりあえず寝袋の中でズボンが蒸れていたのでそれを脱いで、裸足のままオシッコをしにいった。
戻ってきて驚いた。
さっきまであれほど痒かった手首が痒くない!
最初は熱くて脱いだスボンのおかげかと思った。
しかし少し経ってハッとした。
裸足だ!
立ちションをした時に地面に立った。
あの時にグラウンディング効果があったからとしか思えない!
立ちションをした時に蚊に刺されたようだった。
足首が2箇所ほど痒い。
僕が寝た場所には蚊はいなかったが、草むらには蚊がいた。
もう一度試してみよう!
そう思って移動した。
今回は足を寝袋から出して地面に足をついて眠ってみた。
ゾワゾワと鳥肌が立ち、自然と深い呼吸が促される。
同時に身体中の余計な熱と力が抜けていくような感覚があった。
なんという安らぎ!
そしてしばらくしたら蚊のプーンという音が耳元で聞こえた。
来た!
来い!
蚊は僕の首元を刺してしばらく血を吸ったのち、去っていった。
その後の経過は見事だった。
わずか数分、2・3分で痒みは収まり、そして消えた。
僕は仮説の正しさを確信して眠りに落ちた。
次もしも刺されたとしても、目がさめるほどの継続時間はないはずだ。
地面に足をつけている限り。
おー、地面に足の裏をつけて寝たら何度も鳥肌と深い呼吸がやってきた。
体から余計な熱と力が抜けていく。
2時間ぐっすり眠った。
途中蚊が首を刺したんだけどかゆみはほとんど感じなかった。
蚊に刺されることで発生する炎症もグラウンディングで抑えることができるのか!
— イカ太郎👣裸足で旅するプログラマー (@ika_tarou) 2017年9月19日
グラウンディングの凄さを教えてくれた奈半利駅、ありがとう。 pic.twitter.com/grzCLUKoeo
— イカ太郎👣裸足で旅するプログラマー (@ika_tarou) 2017年9月19日
この仮説の正しさを確固たるものにするために、僕は近々野宿用グラウンディングキットを自作してみようと思っている。
足首に金属を接触させ、そこからワイヤーを伸ばし、釘を地面に差し込む。
そうすれば体内の静電気をアースすることができるはずだ。
それがあれば足を地面に直接接触させるために寝袋を開放する必要がないから、無駄に寒い思いをしなくて済むし、アリからの攻撃を防ぐこともできる。
世界中の野宿愛好家により快適な睡眠を提供できるかもしれない。
実は僕の娘が1ヶ月ほど前から手首の痒みを訴えていた。
病院へ連れて行ってステロイド系の塗り薬をもらったが、一時的な効果はあるものの、すぐにまた痒くなり掻きむしってしまう。
どんどん悪化していた。
もしかしたらグラウンディング睡眠で彼女を痒みから救い出すことができるかもしれない。
そう思った僕はこの商品をすぐに注文した。
来週急遽お遍路を一旦中断して家に戻ることになったので(詳しくは後述)、すぐに試してみるつもりだ。
かゆみに苦しむ人がグラウンディングによって救われるために、僕ができることがあるかもしれない。
秋の気配
だいぶ脱線してしまったので元に戻ろう。
僕はこの日、スーパーの喫煙コーナーのベンチで目を覚まし、ローソンへ移動してコーヒーを買い、駐車場でブログを書き始めた。
店員のおじさんが外に出てきて喫煙コーナーでタバコを吸っていたので、
「場所つかわせていただいてすいません」と声をかけた。
するとおじさんは笑顔で「ゆっくりしていき〜」と言ってくれ、少し話した。
ローソンの外でブログ書いてたら、ローソンのおじさんが来て「ゆっくりしていき〜」と声をかけてくれた。
そのあともいろいろ話してくれた。
室戸にある3つの寺は、地元では東寺、津寺、西寺と呼ぶらしい。
おじさんの心の豊かさを感じて元気百倍!
ありがとー! pic.twitter.com/xjIyhhRara
— イカ太郎👣裸足で旅するプログラマー (@ika_tarou) 2017年9月18日
旅の中で会う人たちとのこういうちょっとした会話は、過酷な旅を続けるお遍路さんをどれほど元気づけているだろうかと思う。
今後バックパッカーに会った時にはどんどん話しかけようと思う。
それが彼らを元気付けるであろうことは想像にかたくない。
ブログを書いていたら非常に寒くなってきた。
レインジャケットを羽織ってみたが、それでも寒さは凌げない。
寝袋も出す。
足元は暖かくなったが、上半身が寒かった。
ついにあれを使う時がきた!
すっげーサムイ。緊急時用に持ってきたダウンベストを使うしかない! pic.twitter.com/E6Dd3RIwz2
— イカ太郎👣裸足で旅するプログラマー (@ika_tarou) 2017年9月18日
お遍路の予行演習として行った千葉県・房総半島横断。極寒の3日間の体験がついに生きた。
寒さは収まり、集中してブログを書くことができた。
太陽が上がってきた。
ブログは途中だったが、お尻が痛くもなっていたので、出発することにした。
途中で休憩しながら書けばいい。
太陽が上がり、寒さが収まってきた。
まだブログ書き終わってないけど、お尻も痛くなってきたので、そろそろ25番・津照寺に向けて出発します。
足の裏は昨日のアスファルトの熱でまたすっかりやられてしまいましたが、今日も行けるところまで裸足で行ってみます。 pic.twitter.com/AtH2Iab8P3
— イカ太郎👣裸足で旅するプログラマー (@ika_tarou) 2017年9月18日
25番札所・津照寺
ローソンから次のお寺、津照寺はすぐだった。
前日の昼間、焼けるようなアスファルトの上を歩いたせいで足の裏は痛かったが、朝のうちならまだ路面温度は高くない。
ゆっくりと裸足で歩いていった。
25番札所、津照寺に到着!
静かな朝。 pic.twitter.com/AcQk3XZWrj
— イカ太郎👣裸足で旅するプログラマー (@ika_tarou) 2017年9月18日
25番・津照寺は空海が海の安全と大漁を祈願して807年に立てた古刹なんだね。
すごい歴史。 pic.twitter.com/g47lCpOl1p
— イカ太郎👣裸足で旅するプログラマー (@ika_tarou) 2017年9月18日
なんだかとってもいい参拝ができた。
心が洗われる。
津照寺、ありがとうございました! pic.twitter.com/7i1jBkbYrT
— イカ太郎👣裸足で旅するプログラマー (@ika_tarou) 2017年9月18日
朝の参拝は本当に気持ちがいい。
誰もいないから静かだし、澄んだ空気がより一層神聖な気持ちにしてくれる。
一歩一歩登る石段のひんやりとした感触もいい。
平安時代から存在するこのお寺で気持ちをリフレッシュし、素晴らしい1日のスタートを切った。
26番札所・金剛頂寺
次なるお寺は金剛頂寺。
ローソンのおじさんが教えてくれた通称・西寺だ。
津照寺からは4.5km。
路面温度が上がる前に到達できそうだったので、裸足で行った。
この山の上に26番、金剛頂寺があるらしい。久しぶりの山道。
足の裏君たち、堪能したまえw pic.twitter.com/lifmljjZXW
— イカ太郎👣裸足で旅するプログラマー (@ika_tarou) 2017年9月18日
やったー!完璧なトレイル!
グラウンディングし放題!
嬉しい!https://t.co/QhTpOc0fgA pic.twitter.com/AYw3QaB398
— イカ太郎👣裸足で旅するプログラマー (@ika_tarou) 2017年9月18日
久しぶりのトレイルに心踊った。
アスファルトの上ではグラウンディングはできない。
アスファルトは絶縁体。電気を通さない。
足を解放することはできるが、体内に静電気は残ったままだし、単純に痛い。
すでに足の裏は痛んでいるので、痛みの分は気持ち良さが半減してしまうのが残念だった。
昨日無理しなければもっと楽しめたのに…。
でもそれも経験。もう2度と路面温度が高いアスファルトを長時間歩くことはしない。
楽しむべき時に楽しめなくなるから。
グラウンディングを知るということ
山道を登りながらふと思った。
グラウンディングを知れば、山道を裸足で登る事は喜びになる。https://t.co/QhTpOc0fgA pic.twitter.com/y3le7HsvXj
— イカ太郎👣裸足で旅するプログラマー (@ika_tarou) 2017年9月18日
以前よりも山を裸足で登ることの喜びが大きくなっている自分に気がついた。
この一歩一歩が自分の健康に繋がっている。
体の不調を遠くに押しやってくれている。
そう思うと、大変なはずの上り坂でも楽しく登ることができた。
健康に興味のある人がグラウンディングを知ったら、裸足になることが喜びになる。
そう思った。
到着
26番、金剛頂寺のお詣りを済ませました。
いいお寺だった〜
今日は地元の婦人会のおばあちゃんたちがお寺を掃除する日だったみたい。
20人以上の人が一生懸命和気あいあいと掃除してて気持ちよかった。
お詣りって本当に心洗われる。 pic.twitter.com/UpxGeLsTtk
— イカ太郎👣裸足で旅するプログラマー (@ika_tarou) 2017年9月19日
たくさんの年配の人たちが楽しそうに掃除をしていた。
お寺への愛情を感じる。
台風のあとだったから、境内は折れた木の枝でいっぱいだったんだけど、それでもおしゃべりを楽しみながら、せっせと掃除をしていた。
裸足でやってきた僕を見て、たいていの人はギョッとするんだけど、みんな興味を持ってくれていろいろお話しした。
地域の人が集まる愛されるお寺って本当にいい。
このお寺、なんだかとても好きになってしまった。
参拝を終え帰ろうとした時、こんな場所を発見した。
こんな素晴らしい場所を見つけたので、ブログの残りを書こうと思いまーす♪ pic.twitter.com/JRvGC6Lxj9
— イカ太郎👣裸足で旅するプログラマー (@ika_tarou) 2017年9月19日
美しすぎる!
しかもテーブル付き!
ブログ書くしかねー!
こんないい場所でブログ書けるなんて僕はなんて幸せ者なんだろう。
書いていたらおばちゃんがやってきた。
「これ食べて」
ザラメ煎餅。うまそー!
おばちゃんが去る時、「良い一日を!」と声をかけた。
おばちゃんもにっこりして、「お元気で」と言った。
おばちゃんがお煎餅をくれた。
ありがたくいただきます! pic.twitter.com/5MpGEUlaia
— イカ太郎👣裸足で旅するプログラマー (@ika_tarou) 2017年9月19日
決断
素晴らしいロケーションでのブログ執筆は非常に捗った。
流れるようにキーボードを打つ。
こんなことは珍しい。
最後まで終わってホッとしていたら、横浜にいる奥さんからLINEメッセージが届いた。
内容はここ最近2歳の娘の元気がなく、熱ばかり出しているということだった。
奥さんはお遍路を中断して戻ってきてほしいとは思ってはいないと思う。
でも少なくとも娘がそういう状況にあるということは知っておいてほしい、そんな思いで送ってきたのだろうと思う。
しかし僕の気持ちは穏やかじゃなかった。
僕が旅を続けることで娘を苦しめてしまっているのかもしれない。
以前にも奥さんからのメッセージが来ていた。
夜中に「パパ!」と何度も言って泣くこと、パパの絵ばかり描いていること。
ずっと空っぽのパパの部屋を見に来ては寂しい思いをしている娘の顔がまぶたの奥に浮かんだ。
しばらく考えて決めた。
一旦帰ろう。
お遍路の予行演習として行った千葉横断の裸足の旅は、装備や足の裏の能力を測ることが主たる目的だったが、もう一つ別の目的もあった。
僕が家を空けるということに娘を慣れさせること。
5日という今までで最も長い時間。
このくらいあれば「パパがいないということ」に少しは慣れるだろうと思っていた。
でも考えてみれば、お遍路に出発してから2週間以上が経っている。
前回はちゃんと帰って来たが、今回は本当に帰ってくるのだろうか?と不安に思ってもおかしくない。
そう思った時、繰り返しが大切なのではないかと思った。
どこかへ出かけていった。しばらく帰らない。そして帰ってきた。
そういうことが何度も続けば娘の中で確信が生まれる。
パパは長いこといなくなることがあるけど必ず帰ってくる。
それがわかっていれば安心して待っていられる。
その確信を育んであげる必要があると思った。
どのタイミングで帰るかということは迷いはなかった。
高知市街に近くなった時。
高知から高速バスで帰ることにした。
娘を安心させてから、もう一度四国に戻る。
四国はどこへも行かない。
僕が四国お遍路に出てから娘の元気がどんどんなくなっているらしい。
生まれてから2年半、ほとんど風邪もひいたことがなかった娘が元気がなく熱ばかり出しているという。
このあいだの5日間の千葉歩きで家を空けて少しは慣れると思ったが、そのあとのいきなり1ヶ月は長かったのかもしれない。
— イカ太郎👣裸足で旅するプログラマー (@ika_tarou) 2017年9月19日
>>>
「パパはちゃんと帰ってくるんだよ」というメッセージを伝えなければならないかもしれない。少しずつ、少しずつ慣れていってもらうしかない。
これからも僕は旅するのだから。
高知まで行ったら一旦戻ろう。
娘に元気になってもらって、もう一度四国に戻ろう。
— イカ太郎👣裸足で旅するプログラマー (@ika_tarou) 2017年9月19日
ジョン&ヨーコの誕生
帰りの高速バスを予約して山を降りた。
やっと出てきた〜!
嬉しい! pic.twitter.com/IcRpWNSSHk
— イカ太郎👣裸足で旅するプログラマー (@ika_tarou) 2017年9月19日
裸足はもう限界。
ワラーチを着用する。
歩き出してすぐに地元で取れた野菜や魚介類を販売する大きな施設があった。
活気があったので入ってみた。
美味しそうなものがたくさんあった。
カマスが旬なようで美味しそうだった。
お昼だったけどお弁当を買って食べることにした。
今日はここで1日1食。しっかり眠ってから前進します。
カマスっていう魚が旬みたい。#キラメッセ室戸 pic.twitter.com/QPw4bxhhto
— イカ太郎👣裸足で旅するプログラマー (@ika_tarou) 2017年9月19日
寝不足を解消するのにちょうどいい。
そして1時間後、スッキリと目覚めた。
爆睡。
でも1時間しか経ってなかった。
スッキリしたぁー。また昼寝できそうな場所があったらしよう。
食べ物帰るところがあったら買って食べちゃって昼間寝るスタイルなら、夜ご飯買う場所のために無理しすぎることも、夜あんまり眠れなくても大丈夫かも!
— イカ太郎👣裸足で旅するプログラマー (@ika_tarou) 2017年9月19日
しばらくワラーチを履いて歩いたとき、ビーチに降りれる階段を見つけた。
そろそろワラーチを履かされてストレスの溜まっている足の裏がギャーギャー言い出すタイミング。
我慢させすぎると僕に危害を加えてくるので、マメに自由にしてあげる必要がある。
「まるでペットだな」
そう思った。
僕の足元にいつもくっついている2匹のペット。
ペットなら名前をつけなければならない。
少し考えてジョンとヨーコにしようと思った。
以前飼っていた2匹の金魚につけていた名前だ。
ジョン、ヨーコ、おかえり!
しばらく砂浜沿いっぽいから裸足で歩く。
足の裏たち!お待たせ!!
もはや足の裏はペットの犬状態。
ジョンとヨーコと名付けようww pic.twitter.com/GBGs2t86NR
— イカ太郎👣裸足で旅するプログラマー (@ika_tarou) 2017年9月19日
右足と左足、どっちがジョンでどっちがヨーコかなぁと思ったけど、
傷つきやすい右足がジョンで主張の強い左足がヨーコだろうと思った。 pic.twitter.com/qd0bVRkGdZ
— イカ太郎👣裸足で旅するプログラマー (@ika_tarou) 2017年9月19日
名前をつけたら愛着がさらに増した。
これからも愛情深く育てていこう。
最高のロケーションで休憩とった。
ジョンとヨーコも満足。
ではしばらく首輪つけさせてもらうよ?
ごめんね。 pic.twitter.com/ocZGh1dQfK
— イカ太郎👣裸足で旅するプログラマー (@ika_tarou) 2017年9月19日
ヨーコはワガママ
ワラーチをつけてしばらく経つと、それほどダメージを追っていない左足、ヨーコが文句を言い出した。
「首輪が窮屈よ!外して!」
でも反対の右足、ジョンはボロボロである。
裸足に耐えられるような状態ではない。
「僕も窮屈ですが、このままでけっこうです。。」
僕は2人のあいだで板挟みになった。
どうしたらいいんだ。
そして閃いた!
ヨーコだけ首輪を取ればいい!
ヨーコが首輪イヤだと文句を言いだした。仕方がないのでワラーチ脱いだが、ジョンがけっこう傷んでいるのでかわいそうな状態。
あ、もしかしてジョンだけワラーチ履かせてあげればいいのかな?! pic.twitter.com/XnwcKpAxpz
— イカ太郎👣裸足で旅するプログラマー (@ika_tarou) 2017年9月19日
しばらく右足だけワラーチをつけて歩く。
思っていたよりは高さの違いは気にならない。
ジョンだけワラーチ作戦、それほど高さの違いは気にならない。
ストレスは半分になった感じだ。 pic.twitter.com/xqUTYNU9sV
— イカ太郎👣裸足で旅するプログラマー (@ika_tarou) 2017年9月19日
それでしばらくこの状態であるいていたらまたまた気がついた。
どうも足首の紐が窮屈に感じるようなのだ。まさに首輪。
首輪を外してみた。
どうも足首を締められるのがストレスのようだ。
足首のひもを解除してみた。
これでしばらく歩いてみよう。 pic.twitter.com/gIFRTF0vhc
— イカ太郎👣裸足で旅するプログラマー (@ika_tarou) 2017年9月19日
歩いてみたがまったくダメだった。
紐がまったく機能しない。
でもアイデア自体はいいと思った。
もしかしたらワガママなヨーコを黙らせることができるかもしれない!
ワラーチ改造大作戦
ぐらつきを解決するアイデアが頭に浮かんできた。
試してみるしかないぜ!
ビーチへ降り、ワラーチ改造作戦に取りかかった。
お遍路はさっぱり進まない。
足首周りのヒモがないと安定しない作りになってるので、足首ヒモを解除するのもまたストレスだった。
改造開始! pic.twitter.com/V7v1ygqItz
— イカ太郎👣裸足で旅するプログラマー (@ika_tarou) 2017年9月19日
作業すること約10分、片方のワラーチが新しくなった。
超シンプルになった。
これで行ってみる。 pic.twitter.com/48ofApSWqZ
— イカ太郎👣裸足で旅するプログラマー (@ika_tarou) 2017年9月19日
もう片方も同じ形に変更し歩き始めた。
複雑だった時よりは安定感はあるが、とても使用に耐えられる状態ではなかった。
ヤバい。唯一の履物を失いかねない。
必死にヒモを通す位置を変えたり、テンションの強さを変更した。
変更することやく4回。ようやくなんとか使えそうな状態になった。
なかなか安定しなくてヒモの通す位置を変えたりいろいろやったらようやく安定した。
地面との摩擦に弱いから歩き方が変わりそう。
地面との摩擦が減るのは裸足歩きにもプラスだよね。 pic.twitter.com/sGD8hwhfwJ
— イカ太郎👣裸足で旅するプログラマー (@ika_tarou) 2017年9月19日
とはいえ、足首にヒモが回っている時とは比べ物にならないほど不安定だ。
地面とワラーチの間に摩擦が起きるとすぐにズレてしまうから、真上から真下に足を着地させる必要がある。
そして足を地面から離す時も真上に上げる。
結果的には足の裏に一番負担をかけない理想的なフォームでないと使えないものとなった。
とはいえ僕の歩き方はまだまだそのフォームにはなっていなかった。
足首を固定されたワラーチで甘やかされて育ったのだから当たり前だ。
これから慣れなくてはならない。
賢いジョン、不器用なヨーコ
右足ジョンはすぐに対応できた。
しかし左足ヨーコはなかなか対応できず四苦八苦。
文句をブーブー言っている。
シンプルすぎるワラーチという新しい乗り物に、右足ジョンはすぐに対応。
ワガママ娘ヨーコは四苦八苦中ですw pic.twitter.com/0aZpd3xR5V
— イカ太郎👣裸足で旅するプログラマー (@ika_tarou) 2017年9月19日
歩き続けて夜になった。
ようやくヨーコが慣れてきた。
するとヨーコが言い出した。
「この新しい乗り物、難しいから面白いわ」
足首の首輪から解放され、ヨーコは新しい乗り物に乗る楽しさを知った。
お遍路の旅は同行二人と言われる。
弘法大師・空海と共に歩む旅なのだ。
ひとりぼっちじゃない。だから安心して歩けと。
僕にももちろん空海はついているのだが、ひょんなことからジョンとヨーコという2人が加わり、僕の旅は同行四人になったのだった。
[…] (この一連のプロセスは昨日の日記で詳しく書いているので是非見てみてください) […]
[…] 詳しくは以前のブログで書いたので割愛しますが、簡単に理由を説明しておきます。 […]
[…] つぎの日記へ […]