ジョンとヨーコ – 同行四人になった裸足お遍路14日目

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台風が過ぎて、高知は秋の空気になってきました。

風が涼しい。

みなさんのお住まいの場所はいかがですか?

こんばんは、イカ太郎です。

今日はお昼に地元の新鮮な魚介や野菜を売っている観光施設に寄りまして、そこで美味しそうなお弁当を見つけたので、久しぶりにお昼にご飯を食べました。

 

お腹いっぱいご飯を食べ、そのまま海の音を聞きながらお昼寝。

その後はひたすら高知東部から中央部へ向けて西へ西へ。

海辺で日没を迎えました。

 

日没が近づくとそろそろ野宿場所について考える時間です。

いつもなら一番近くのコンビニまで行って(10km先とかはザラ)、お弁当を買って、食べたあとにこのブログの冒頭を書いてから野宿場所を捜しはじめるのですが、

今日はお昼ご飯を食べていたので、 適当な場所があれば早い時間に寝ればいいやと、いつもより時間や場所に縛られずに探し始めました。

日没間近になっていい場所を発見。

 

基本的に波の音が聞こえる場所が好きですね。

野宿場所を探すのって宝探しみたいで楽しいです。晴れていれば。

(雨の時は必死度が上がるので、あんまり楽しくないです)

 

で、見つけた場所で寝てみたんですが、いつもより早いせいか眠れないんですよ。

目はぱっちり。見上げた先にはたくさんの星が見える。

眠るモードじゃないな。。

しかたないから真っ暗な国道を再び歩きました。

いつものパターン、コンビニへ。

次のコンビニまでは8km。まあまあの距離です。

結局2時間歩き、コンビニの看板が見えてきた時、ほっかほっか亭が目につきました。

あったかい作りたての弁当…。

ジュル。

こりゃ今日は2食食べるしかないなと思いました。

そして店内へ。

すると愛想のいいおばちゃんが注文を聞いたあと僕に質問しました。

「今日はどこ泊まるんの?」

もう9時でしたからね、察しはついているようでした。

「適当に野宿する予定です」

すると親切にもオススメポイントを教えてくれました。

 

静かで暗くてでっかいベンチ!?最高すぎる!

「ありがとー!この店来てよかった〜!」

思わずオーバーリアクションででかい声を出してしまいました。

「そやろー」とおばちゃんも笑顔。

コンビニに行ってもこういう情報は得づらいですからね。

今後はご飯を買う場所はコンビニ以外も選択肢に入れていこうと思いました。

そんなわけで最後までいい感じだったイカ太郎の裸足お遍路14日目、どんなだったのでしょうね?

それでは、はじまりはじまり〜♪

 

寒い朝

 

前日はスーパーの喫煙所のベンチで眠った。

・暗いこと
・風が来ないこと
・地面からの高さを確保できること

これが今のところ僕が学んだ野宿を快適にする3大要素だ。

 

野宿を快適にする3大要素

暗いこと

暗さは眠りを深くしてくれる。

コンビニなどでは入ってくる車が野宿者をパッと照らしてしまう。

すると一気に目が覚める。車の通りが少ないことも大切な要素だ。

 

風が来ないこと

光同様に風もダメだ。

目が覚めてしまう。

体温を奪われるのが一番大きい。

体温を奪われるといえば、地面から奪われる熱も大きいので、野宿では地面からの冷気をシャットアウトしてくれるマットは必須だと言える。

 

地面からの高さを確保できること

虫からの攻撃は確実に睡眠を妨害する。

蚊は空を飛べるのでどうしようもないが、高さがあればアリなどの地を這うタイプの虫の数を減らすことができる。

アリは意外にもマメな奴らで、頻繁に噛んでくる

これがけっこう痛い。

何の目的で噛んでくるのかがいまだに謎なのだが、ある晩は10匹くらいのアリが体じゅうに侵入して噛まれまくって目が覚めた。

ベンチなどで一段高いだけでだいぶ違う。

 

蚊の痒みを最小限にする方法

蚊に関しては、実は今朝すごい発見をした。

 

数ヶ月前、僕は蚊に刺されて長いことかゆみが収まらないので、実際どのくらいの時間でかゆみが収束していくのか計ったことがある。

結果、30分で我慢できない痒みは収まり、1時間で完全に消えた

この痒みを瞑想で抑えることができないかと思った僕は、いつも蚊に食われる公園へ出向き、敢えて蚊に刺されながら瞑想した。

痒みに意識を集中することで早い時間でかゆみは霧散した。

なんと5分で我慢できない痒みは収まり、15分で完全に消えた

 

そんなことがあったから、瞑想で痒みに集中することで蚊による痒みを霧散させることができると思ってきたのだが、実はそれが違うことが判明した

偶然による勘違いだったのだ。

瞑想しながら痒みが収まる時間を計測した時、僕は公園のベンチに座り、土の上で裸足になっていた。

実はそれが痒みを抑えていたことが今朝わかったのだ

 

つまりグラウンディングだ。

体内に溜まった静電気を地面にアースして流す。

グラウンディングは体内の炎症を抑える効果があることが科学的に分かっている。

このグラウンディングによる炎症抑制効果が蚊に刺されたあとに生まれる痒みを抑えていたのだ。

 

(グラウンディングをご存知ない方はこちらのビデオをご覧ください)

 

今朝は駅のロータリーで眠っていた。

蚊が全くいない素晴らしい野宿場所だった。

ここ最近蚊に刺されてばかりでまともに夜眠れていないだけに本当に嬉しい。

確実に熟睡できる!

そう確信して眠りに落ちた。

 

しかし1時間後に目が覚めてしまった。

手のひらと手首がジンジン痒くて仕方がない

刺すような痒さ。

何箇所も痒いのだが、蚊が刺した跡は全くない。

「いったい何なのだ?」と思って「手首 かゆみ」でググってみた。

 

どうやらストレスが原因で起こることがあるようだった。

 

ストレスの原因は何も思いつかなかった。

とりあえず寝袋の中でズボンが蒸れていたのでそれを脱いで、裸足のままオシッコをしにいった。

 

戻ってきて驚いた。

さっきまであれほど痒かった手首が痒くない!

 

最初は熱くて脱いだスボンのおかげかと思った。

しかし少し経ってハッとした。

裸足だ!

立ちションをした時に地面に立った

あの時にグラウンディング効果があったからとしか思えない!

 

立ちションをした時に蚊に刺されたようだった。

足首が2箇所ほど痒い。

僕が寝た場所には蚊はいなかったが、草むらには蚊がいた。

 

もう一度試してみよう!

そう思って移動した。

今回は足を寝袋から出して地面に足をついて眠ってみた

ゾワゾワと鳥肌が立ち、自然と深い呼吸が促される。

同時に身体中の余計な熱と力が抜けていくような感覚があった。

なんという安らぎ!

 

そしてしばらくしたら蚊のプーンという音が耳元で聞こえた。

来た!

来い!

 

蚊は僕の首元を刺してしばらく血を吸ったのち、去っていった。

 

その後の経過は見事だった。

わずか数分、2・3分で痒みは収まり、そして消えた。

僕は仮説の正しさを確信して眠りに落ちた。

次もしも刺されたとしても、目がさめるほどの継続時間はないはずだ。

地面に足をつけている限り

 

 

この仮説の正しさを確固たるものにするために、僕は近々野宿用グラウンディングキットを自作してみようと思っている。

 

足首に金属を接触させ、そこからワイヤーを伸ばし、釘を地面に差し込む。

そうすれば体内の静電気をアースすることができるはずだ。

それがあれば足を地面に直接接触させるために寝袋を開放する必要がないから、無駄に寒い思いをしなくて済むし、アリからの攻撃を防ぐこともできる。

世界中の野宿愛好家により快適な睡眠を提供できるかもしれない。

 

実は僕の娘が1ヶ月ほど前から手首の痒みを訴えていた。

病院へ連れて行ってステロイド系の塗り薬をもらったが、一時的な効果はあるものの、すぐにまた痒くなり掻きむしってしまう。

どんどん悪化していた。

もしかしたらグラウンディング睡眠で彼女を痒みから救い出すことができるかもしれない。

 

そう思った僕はこの商品をすぐに注文した。

 

来週急遽お遍路を一旦中断して家に戻ることになったので(詳しくは後述)、すぐに試してみるつもりだ。

かゆみに苦しむ人がグラウンディングによって救われるために、僕ができることがあるかもしれない。

 

秋の気配

だいぶ脱線してしまったので元に戻ろう。

 

僕はこの日、スーパーの喫煙コーナーのベンチで目を覚まし、ローソンへ移動してコーヒーを買い、駐車場でブログを書き始めた。

店員のおじさんが外に出てきて喫煙コーナーでタバコを吸っていたので、

「場所つかわせていただいてすいません」と声をかけた。

するとおじさんは笑顔で「ゆっくりしていき〜」と言ってくれ、少し話した。

 

旅の中で会う人たちとのこういうちょっとした会話は、過酷な旅を続けるお遍路さんをどれほど元気づけているだろうかと思う。

今後バックパッカーに会った時にはどんどん話しかけようと思う。

それが彼らを元気付けるであろうことは想像にかたくない。

 

ブログを書いていたら非常に寒くなってきた。

レインジャケットを羽織ってみたが、それでも寒さは凌げない。

寝袋も出す。

足元は暖かくなったが、上半身が寒かった。

 

ついにあれを使う時がきた!

 

お遍路の予行演習として行った千葉県・房総半島横断。極寒の3日間の体験がついに生きた。

寒さは収まり、集中してブログを書くことができた。

 

太陽が上がってきた。

ブログは途中だったが、お尻が痛くもなっていたので、出発することにした。

途中で休憩しながら書けばいい。

 

25番札所・津照寺

ローソンから次のお寺、津照寺はすぐだった。

前日の昼間、焼けるようなアスファルトの上を歩いたせいで足の裏は痛かったが、朝のうちならまだ路面温度は高くない。

ゆっくりと裸足で歩いていった。

 

 

 

朝の参拝は本当に気持ちがいい。

誰もいないから静かだし、澄んだ空気がより一層神聖な気持ちにしてくれる。

一歩一歩登る石段のひんやりとした感触もいい。

平安時代から存在するこのお寺で気持ちをリフレッシュし、素晴らしい1日のスタートを切った。

 

26番札所・金剛頂寺

次なるお寺は金剛頂寺。

ローソンのおじさんが教えてくれた通称・西寺だ。

津照寺からは4.5km。

路面温度が上がる前に到達できそうだったので、裸足で行った。

 

 

久しぶりのトレイルに心踊った。

アスファルトの上ではグラウンディングはできない。

アスファルトは絶縁体。電気を通さない。

足を解放することはできるが、体内に静電気は残ったままだし、単純に痛い。

すでに足の裏は痛んでいるので、痛みの分は気持ち良さが半減してしまうのが残念だった。

昨日無理しなければもっと楽しめたのに…。

でもそれも経験。もう2度と路面温度が高いアスファルトを長時間歩くことはしない。

楽しむべき時に楽しめなくなるから。

 

グラウンディングを知るということ

山道を登りながらふと思った。

 

以前よりも山を裸足で登ることの喜びが大きくなっている自分に気がついた。

この一歩一歩が自分の健康に繋がっている。

体の不調を遠くに押しやってくれている。

そう思うと、大変なはずの上り坂でも楽しく登ることができた。

健康に興味のある人がグラウンディングを知ったら、裸足になることが喜びになる。

そう思った。

 

到着

 

たくさんの年配の人たちが楽しそうに掃除をしていた。

お寺への愛情を感じる。

台風のあとだったから、境内は折れた木の枝でいっぱいだったんだけど、それでもおしゃべりを楽しみながら、せっせと掃除をしていた。

裸足でやってきた僕を見て、たいていの人はギョッとするんだけど、みんな興味を持ってくれていろいろお話しした。

地域の人が集まる愛されるお寺って本当にいい。

このお寺、なんだかとても好きになってしまった。

 

参拝を終え帰ろうとした時、こんな場所を発見した。

 

美しすぎる!

しかもテーブル付き!

ブログ書くしかねー!

こんないい場所でブログ書けるなんて僕はなんて幸せ者なんだろう。

書いていたらおばちゃんがやってきた。

「これ食べて」

ザラメ煎餅。うまそー!

おばちゃんが去る時、「良い一日を!」と声をかけた。

おばちゃんもにっこりして、「お元気で」と言った。

 

決断

素晴らしいロケーションでのブログ執筆は非常に捗った。

流れるようにキーボードを打つ。

こんなことは珍しい。

最後まで終わってホッとしていたら、横浜にいる奥さんからLINEメッセージが届いた。

内容はここ最近2歳の娘の元気がなく、熱ばかり出しているということだった。

奥さんはお遍路を中断して戻ってきてほしいとは思ってはいないと思う。

でも少なくとも娘がそういう状況にあるということは知っておいてほしい、そんな思いで送ってきたのだろうと思う。

しかし僕の気持ちは穏やかじゃなかった。

僕が旅を続けることで娘を苦しめてしまっているのかもしれない。

以前にも奥さんからのメッセージが来ていた。

夜中に「パパ!」と何度も言って泣くこと、パパの絵ばかり描いていること。

ずっと空っぽのパパの部屋を見に来ては寂しい思いをしている娘の顔がまぶたの奥に浮かんだ。

しばらく考えて決めた。

一旦帰ろう。

 

お遍路の予行演習として行った千葉横断の裸足の旅は、装備や足の裏の能力を測ることが主たる目的だったが、もう一つ別の目的もあった。

僕が家を空けるということに娘を慣れさせること。

5日という今までで最も長い時間。

このくらいあれば「パパがいないということ」に少しは慣れるだろうと思っていた。

でも考えてみれば、お遍路に出発してから2週間以上が経っている。

前回はちゃんと帰って来たが、今回は本当に帰ってくるのだろうか?と不安に思ってもおかしくない。

そう思った時、繰り返しが大切なのではないかと思った。

どこかへ出かけていった。しばらく帰らない。そして帰ってきた。

そういうことが何度も続けば娘の中で確信が生まれる。

パパは長いこといなくなることがあるけど必ず帰ってくる。

それがわかっていれば安心して待っていられる。

その確信を育んであげる必要があると思った。

 

どのタイミングで帰るかということは迷いはなかった。

高知市街に近くなった時。

高知から高速バスで帰ることにした。

娘を安心させてから、もう一度四国に戻る。

四国はどこへも行かない。

 

 

ジョン&ヨーコの誕生

帰りの高速バスを予約して山を降りた。

 

裸足はもう限界。

ワラーチを着用する。

歩き出してすぐに地元で取れた野菜や魚介類を販売する大きな施設があった。

活気があったので入ってみた。

美味しそうなものがたくさんあった。

カマスが旬なようで美味しそうだった。

お昼だったけどお弁当を買って食べることにした。

 

寝不足を解消するのにちょうどいい。

そして1時間後、スッキリと目覚めた。

 

しばらくワラーチを履いて歩いたとき、ビーチに降りれる階段を見つけた。

そろそろワラーチを履かされてストレスの溜まっている足の裏がギャーギャー言い出すタイミング。

我慢させすぎると僕に危害を加えてくるので、マメに自由にしてあげる必要がある。

「まるでペットだな」

そう思った。

僕の足元にいつもくっついている2匹のペット。

ペットなら名前をつけなければならない。

少し考えてジョンとヨーコにしようと思った。

以前飼っていた2匹の金魚につけていた名前だ。

ジョン、ヨーコ、おかえり!

 

 

名前をつけたら愛着がさらに増した。

これからも愛情深く育てていこう。

 

ヨーコはワガママ

ワラーチをつけてしばらく経つと、それほどダメージを追っていない左足、ヨーコが文句を言い出した。

「首輪が窮屈よ!外して!」

でも反対の右足、ジョンはボロボロである。

裸足に耐えられるような状態ではない。

「僕も窮屈ですが、このままでけっこうです。。」

僕は2人のあいだで板挟みになった。

どうしたらいいんだ。

そして閃いた!

ヨーコだけ首輪を取ればいい!

 

しばらく右足だけワラーチをつけて歩く。

思っていたよりは高さの違いは気にならない。

それでしばらくこの状態であるいていたらまたまた気がついた。

どうも足首の紐が窮屈に感じるようなのだ。まさに首輪。

首輪を外してみた。

 

歩いてみたがまったくダメだった。

紐がまったく機能しない。

でもアイデア自体はいいと思った。

もしかしたらワガママなヨーコを黙らせることができるかもしれない!

 

ワラーチ改造大作戦

ぐらつきを解決するアイデアが頭に浮かんできた。

試してみるしかないぜ!

ビーチへ降り、ワラーチ改造作戦に取りかかった。

お遍路はさっぱり進まない。

 

作業すること約10分、片方のワラーチが新しくなった。

 

もう片方も同じ形に変更し歩き始めた。

複雑だった時よりは安定感はあるが、とても使用に耐えられる状態ではなかった。

ヤバい。唯一の履物を失いかねない。

必死にヒモを通す位置を変えたり、テンションの強さを変更した。

変更することやく4回。ようやくなんとか使えそうな状態になった。

 

とはいえ、足首にヒモが回っている時とは比べ物にならないほど不安定だ。

地面とワラーチの間に摩擦が起きるとすぐにズレてしまうから、真上から真下に足を着地させる必要がある。

そして足を地面から離す時も真上に上げる。

 

結果的には足の裏に一番負担をかけない理想的なフォームでないと使えないものとなった。

とはいえ僕の歩き方はまだまだそのフォームにはなっていなかった。

足首を固定されたワラーチで甘やかされて育ったのだから当たり前だ。

これから慣れなくてはならない。

 

賢いジョン、不器用なヨーコ

右足ジョンはすぐに対応できた。

しかし左足ヨーコはなかなか対応できず四苦八苦。

文句をブーブー言っている。

 

歩き続けて夜になった。

ようやくヨーコが慣れてきた。

するとヨーコが言い出した。

「この新しい乗り物、難しいから面白いわ」

足首の首輪から解放され、ヨーコは新しい乗り物に乗る楽しさを知った。

 

お遍路の旅は同行二人と言われる。

弘法大師・空海と共に歩む旅なのだ。

ひとりぼっちじゃない。だから安心して歩けと。

僕にももちろん空海はついているのだが、ひょんなことからジョンとヨーコという2人が加わり、僕の旅は同行四人になったのだった。

 

次の日記:「新たな使命 – 大興奮で始まった裸足お遍路15日目」

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