本物のヒッピーとの遭遇 – 僕もこんな風に生きようと決めた裸足お遍路27日目

 

 

こんばんは、イカ太郎です。

 

今日も室内です。

こんなところに泊まっています。

快適すぎて涙出そうです。

 

位置はここ。

 

こんなルートでたどり着きました。

 

実はここ、昨日の午後に一度通った場所なんです。

お遍路のルートって基本的には前へ前へと進むようになっていて、来た道を戻ることって少ないんです。

あっても短い距離。

 

でも足摺岬にある38番・金剛福寺へのルートは珍しく、行って戻って来るルートなのです

こんな感じで。

 

その起点になる場所にあるのが、この宿のある土佐清水市・下ノ加江なのです。

宿の名前は「ロッジ・カメリア」

歩きお遍路さん専用宿です。

 

この宿のことは宿主のおっちゃんに会って知りました。

おっちゃんの人柄が気に入りすぎて泊めてもらうことになったのです。

このおっちゃんともっと話したい!

詳しい経緯は昨日のブログに書いたので見てね。

 

おっちゃんの名前は村田さん。

村田のおっちゃんです。

なんでこのおっちゃんが好きになってしまったかというと、僕みたいな生意気な若造のどんな発言でも笑って聞いててくれるんですよ。

しかも真剣に。

とにかく一緒にいてラク。

自然体でいられる。

 

歳を聞いたらもう80歳なんですよ。

地元の方ではなくて、大阪の方なんですって。

 

宿を始めたのが3年前。

77歳で新しいことにチャレンジするとかスゴくないですか!?

しかも移住してですよ?

 

70代後半になって、「もう都会は十分楽しんだ」って思って移住先を考えた。

歩きお遍路を4回やったことがあるので、勝手の分かる四国が候補に上がりました。

その中でも高知が好きだったから高知県に住みたいと思った。

それで県庁に電話

それを聞いた時、「なんで県庁???」って思ったんだけど、

県庁には移住を促進するための部門があって、そこがいろいろ候補地などを探してくれるんですって。

 

田舎への移住を考えたらまず県庁に相談。

意外な視点でした。

おっちゃんナイス情報!

 

県庁に電話してしばらくたったら、物件情報が紙でどっさり届いたそう。

物件情報を見ていたら、ある物件に目が止まった。

  この場所はお遍路さんにとっての要所だ…

残りの人生をどう生きるか考えていた村田さん。

ただのんびり過ごすより、何かやりがいのあることをしながら生きたいと思っていました。

だからこの物件を見たとき、

  この立地ならお遍路さんの宿ができる!

そう思った。

それで紹介してくれた県庁の担当者にその旨を伝えた。

すると担当者は、

  いいですね!ぜひやってください!

と好反応を示した。

それがこの宿をはじめるキッカケだったのです。

 

ここからがまた面白い。

宿をはじめるにはこの物件の持ち主との交渉、契約、登記、そして宿への改装もしなければならない。

しかし田舎で新しい暮らしをはじめるというのはそんなに簡単なものではないそうです。

大阪からポンとやってきたヨソ者だから誰に頼んでいいか分からない

頼んでも引き受けてくれるかどうかも分からない。。

どうしたものか。。。

 

そう思っていた頃、お遍路の時に寄った文具屋さんに入った。

なんでお遍路さんが文具屋さんへ??

って思ったので質問してみたら、

 「ワシも分からん。何か惹かれるものがあったんやろうな。その店には4回お遍路したうちの2回行ったよ。そこの社長さんとは1時間くらい話をしたんやわ」

とのこと。

で、移住を決めてからその文具屋さんにフラッと入ったら、そこの社長さんがおっちゃんのことを覚えていた。

「あんた、お遍路さんやった人やろ?」

さすがに文具屋さんに入ってくるお遍路さんなんていないでしょうから印象に残っていたんでしょうね。

それでおっちゃんは移住に向けて動いていることを話した。

 

すると驚いたことに「ただの文具屋の社長」だと思っていたその人は、「町で一番大きな不動産屋の社長」だったのです。

その後はあっという間に物件の契約が決まり、素晴らしい大工さんを紹介してくれて、宿の準備も整ったそうです。

 

人の縁って不思議なものですね。

おっちゃんがお遍路で文具屋さんへ吸い込まれたのは、この宿をはじめる運命に繋がっていたように思えます。

 

僕らは自分で人生を決めて生きているようで、実は運命に動かされているだけなのかもしれませんね。

 

前置きが長くなってしまいましたが、面白いエピソードだったでしょ?

ではそろそろいつものやつを始めましょう。

今日も濃厚な1日でしたよ。

どんな1日だったのかな?

それではイカ太郎の裸足お遍路27日目、

はじまりはじまり〜♪

 

爆睡して目覚めた最高の朝

善根宿・金平庵の畳の上で、川のせせらぎの音を聴きながら目覚めた朝でした。

起きた時間はなんと6時!

8時間も爆睡していたのです!

裸足お遍路はじまって以来の最長睡眠時間!

 

寝る前はこんなツイートをしていたんです。

 

カメムシやカメムシをタテ型にしたような虫が光を求めてやってくる。

1時間は粘って書いてたんだけど限界がきた。

 

半ギレww

  このストレスの感じはあの時の感じに似ている…

身体感覚が過去の記憶を呼び覚ましました。

 

お遍路3日目、せっかく泊めていただいたタクシー会社の善根宿の畳がダニだらけで逃げ出した夜のことを。

 

もしかしたら今日もダニに食われまくるのかもしれない。。

こんなことなら野宿のほうがよかった。。

 

そんな暗澹とした気持ちで寝たので、爆睡してたことに余計驚いたのです。

幸福感倍増!

なんてステキな朝なんだ!

 

金平さんには夜いろんな話を聞きました。

内容はあまり書けないけど、都会生活で躁鬱を患って感情のコントロールが効かなくなり、高知に戻ってきたことなどを。

でも僕の泊まった日はすごく安定していた。

一緒の小屋で眠ったしね。

 

僕は最高の一泊をさせて頂きましたが、経験の長いお遍路さんに善根宿に泊まったことを伝えたら、ちょっとネガティブな反応でした。

もしかしたらあまりいい評判ばかりではないのかもしれません。

なので

いい宿だったよ!

泊まってみたほうがいいよ!

とは全力では書けませんが、少なくとも僕は最高にいい時間を過ごさせていただきました。

金平さん、ありがとうございました!

 

足摺岬到着!金剛福寺で過ごした穏やかな時間

金平庵を出発して1時間、もうすぐ足摺岬。

遊歩道への看板があったので入ってみました。

 

ツバキに囲まれたトンネルをくぐって、

 

ステキなせせらぎでアーシングして、

 

展望台が見えた!

 

ついに足摺岬到着!

 

足摺岬についに到着した!

  やったどー!!

  前の寺から85km、3日間、歩ききったどー!

(途中10km車で運んでもらったけどw)

 

穏やかな風、心地よい波の音、優しい太陽の光、3連休を楽しむ人々の笑顔。

時間が止まっているかのような別世界でした。

自然と足取りもゆっくりになる。

一歩一歩噛みしめるようにして金剛福寺へ向かいました。

 

途中にはジョン万次郎の巨大な像。

 

彼はここから世界へ向けて飛び出した。

嵐に飲まれ、黒潮に乗って漂流し、アメリカの船に助けられ、保護された人に恵まれ、高い教育を受けて日本に戻ってきた。

なんて強運な男なんだ。

僕も強運とともに世界へ飛び出す!

 

そんな思いを胸に38番・金剛福寺に到着。

 

門前で手を合わせ、中に入る。

ワォ、、、

 

ちょっと写真だと伝えきれないのが残念。

大きな池。

そこへ向けての水の流れ。

そして出て行く水の流れ。

境内のどこへいっても微かな水の音が聴こえて厳かな雰囲気を生み出している。

 

お寺によってはさっさとお参りをしてしまうこともあるのだけど、

このお寺ではそんな風に思えない。

裸足で一歩一歩味わうように歩きました。

 

お詣りをして、さらに静かな気持ちになった僕は急に瞑想したくなった。

 

10分ほど瞑想。

自分の内部の様子を観察していった。

 

昨日は不食ハイになって興奮しまくり、ガンガン歩いた1日でした。

その疲れが実は身体に出ているのに、その疲れに気づいていないことに気がついた。

リズムを変えるべき時だ。

 

足摺岬、金剛福寺は僕自身を見つめる時間を提供してくれたのでした。

 

リアルヒッピー

金剛福寺をあとにした僕はゆっくりと歩み始めました。

目指すはロッジ・カメリア。

26kmの道のりです。

6時間コース。

時刻は今9時。

大丈夫。

ゆっくり歩いても夕方にはたどり着ける。

 

しかし歩いていたら、来るときに見かけたカフェ風に見えるボロボロの小屋に人がいました。

オープンしている。

平和・インド・瞑想・マッサージの文字。

アヤシイ。。

そして中にいるボロボロのおっちゃん。

ただ者じゃない。。。

そして「チャイ」と書かれた立て札。

チャイ!大好物!飲みたい!

 

でも…

立ち寄りたい衝動に駆られたものの、ここに寄ってしまうとロッジ・カメリアに着く時間が遅れてしまう…。

遅れたら楽しみにしているロッジ・カメリアのおっちゃんと話す時間が減ってしまう。

どうしよう。。

 

通り過ぎて10mくらいの場所で立ち止まって考えました。

 

…。

 

よし!寄ろう!直感を信じるんだ!大切なのは今!過去でも未来でもない!!

 

モクさんとスオウくん

店に近づきましたが、カウンターの奥で何かしているおじさんは気づきません。

すると隣に停めてあったバンの中から人が飛び出して来ました。

うぉ!野性的な雰囲気!

「お父さん、お客さん!」

すると、カウンターの中のおじさんが出てきた。

「あ、あの、チャイをいただきたいんですけど…」

「いいよ!」とおじさん。

「あの、お値段は…?」

「決まってないよ。いくらでもいいよ(微笑)」

キラキラ男子!いや、キラキラおじさん!

しあわせそうなオーラがハンパない!

財布に500円玉があったのでそのまま渡しました。

 

普通の人から見たら言い方は良くないけど、乞食小屋にしか見えない

お客さんだって来そうにない。

そんな場所でこの人たちはものすごく幸せそうにしている。

メチャクチャ興味が出ました。

この幸せオーラの秘密はなんなんだ!???

 

さて、いい加減、2人の姿を見たくなったでしょ?

お見せします。

 

バーン!!

おじさんがモクさん、息子がスオウくん

「俺もこいつもタバコつながりの名前なんだ、面白いだろ(微笑)」

本名なんだw

するとスオウくんがダダダー!と車に駆け出して何かを持ってきた。

障害者カード。

「ほら、本当だよ!」

たしかにカタカナで「スオウ」と書いてあった。

ぱっと見どこにも異常ないし、元気だけど、障害者なの?

 

モクさんがチャイを作っている間、となりでスオウくんが何か一生懸命話してくれた。

が、舌ったらずが凄すぎて何を言っているのか分からない。

どうやら大阪からいろいろ苦労しながら高知まで一人で帰ってきた話をしているみたいなのだけど、いろんな単語が聞き取れない。

障害は知的障害なのだと思いました。

しかし晴れやかないい顔してるなぁ〜

 

チャイが出来上がり、おじさんが持ってきてくれました。

重厚な感じのエスニックな金属製のポットがめちゃくちゃカッコいい!

「そのポットにいっぱい入ってるから飲んでいいよ」

え?そんなにいただいていいの?嬉しい!

いただきます!

ゴクリ。

  めちゃウマ!!

 

さらにそのあとシュガートーストがいっぱい出てきて、

「息子用に作ったやつだけど、食べていいよ。息子のはまだあるから」

これもまた美味い!

パンの歯ごたえが最高!

 

コーヒーも自分で焙煎していた。

ザルと炭火を使って。

「まだ浅いな。。」

おじさんは寡黙に作業を続け、焙煎が終わると満足そうにザルを置き、

僕らのいるテーブルの席についたのでした。

 

アイ・アム・ヒッピー

「俺はヒッピーなんだよ」

モクさんはそう自分を紹介しました。

「19歳の時、お金がなくなったらどうなるんだろう?って思ってさ、こんなにでっかい荷物を背負って京都から西に向けて旅に出たんだ。

鹿児島でついに金が尽きてさ、

天文館の商店街にいたら、おじさんが声をかけてくれたんだ。

その人、ブゾクだったんだ」

ブゾク??

未開地で原始的な生活する人のこと?

「ブゾクってなんですか?」

「調べてみてくれ」

そういって僕のiPhoneを指差した。

「キーワードは部族宣言がいい」

 

ググってみるとこれが部族宣言というものだった。

ぼくらは宣言しよう。この国家社会という殻の内にぼくらは、いまひとつの、国家とはまったく異なった相を支えとした社会を形作りつつある、と。統治するあるいは統治される如何なる個人も機関もない、いや「統治」という言葉すら何の用もなさない社会、土から生まれ土の上に何を建てるわけでもなく、ただ土と共に在り、土に帰ってゆく社会、魂の呼吸そのものである愛と自由と知恵によるひとりひとりの結びつきが支えている社会 – ぼくらは部族社会と呼ぶ。アメリカ、ヨーロッパ、日本、その他の国々の若い世代によって、何百万人という若い世代の参加によって静かにあくまでも静かに、しかし確実に多くの部族社会が形作られつつある。都会にあるいは山の中に、農村に海辺に島に。やがて、少なくともここ数十年のうちに、全世界にわたる部族連合も結成され、ぼくらは国家の消え去るべき宿命を見守るだろう。ぼくらはいまひとつの道、人類が死に至るべき道ではなく、生き残るべき道を作りつつあるのだ。 ひとりひとりの人間においては、彼がその肉体の死とともに消え去ってしまう道ではなく、永遠の不滅の自己にたどり着くべき道を。(後略)

・・・1967年に発行されたミニコミ紙「部族」の第一号にあった分で、原文は詩人・長沢哲夫(ナーガ)によるもの。全部読みたい場合はググればありがたいことに出てきます。

 

なんだか難しいけど、

「国家に統治されず、人との結びつきを大事にしながら、土と共にみんなで生きていこう」

というメッセージなのかと思った。

 

「この本知ってるか?」

とボロボロの本を持ってきて、テーブルにポンと置きました。

アイアムヒッピー?

 

「若い頃、夢中で読んだよ」

 

もうすっかりモクさんの雰囲気の虜になっていた僕。

本を手に取り、パラパラめくりながら思いました。

  僕も読みたい!

Amazonで買えるかな?

ググってみたらかなりのプレミア価格。

 

「むちゃくちゃ高いですね。。。」

それにトクさんが持ってきた本のデザインとamazonに出ている本のデザインが違う。

著者もタイトルも同じなのに。

「松山の出版社で再版してるんだよ。松山の駅の近くに森出版っていう会社があるから、そこに行けば買えるよ」

なんかすごい情報を教えてもらった気がしました。

ありがたい!

 

松山に行った時に買うのを忘れないよう、松山駅周辺5kmに入ったら通知が来るように設定しました。

「アイアムヒッピーを買う」

 

【後記】

その後、松山駅からすぐ近くにある森出版さんのオフィスにお邪魔して、

 

購入させていただきました!

 

写真に写っているのは社長さんと編集のお兄さん。

2人ともモクさんのこともスオウくんのことも知ってました。

編集のお兄さんはこの本をもう飽きるほど読み込んだようです。

出版するためにはそこまで読むのか。

本当に本が好きじゃないとできない仕事ですね、出版社の編集って。

 

「ここに直接来て買うことってこれからもできますか?」

とお伺いしたところ、

「いいですよー」

とのこと。

皆さん、気軽にお邪魔して「アイアムヒッピー」をゲットしちゃおう!

 

値段は税込2700円でした。

高いけど、きっといい本でしょう。

だってモクさんが読み込んだ本なんだから。

森出版(松栄印刷所)

愛媛県松山市三番町7-9-2

089-941-3334

 

この場所から広がるネットワーク

遠くから見るとボロボロに見える建物でしたが、近くで見るとすごい美しさでした。

 

ね?

ものすごい美しさでしょ?

屋根がカーブしたデザインなんて初めて見ましたよ。

屋根のカーブはカメラのレンズの歪みによるものじゃないですからね。

本当にゆったりとカーブしているんです。

 

「すごいデザインの建物だろ?」

「ここをはじめた奴が自分で作ったんだ。すごいデザインを手がけるから、彼の作った建物は建築雑誌なんかにもよく載っていたんだよ」

「俺はここを引き継いだ3代目なんだ。ここを作った奴は若くして突然死してしまい、後を引き継いだカップルも交通事故で亡くなってしまって、そのあとやる人がいなかったから俺がやることにしたんだ」

「この店、最初のやつが『たぬき』って名前にしたんだけどさ、1代目も2代目も若くして亡くなっちゃったからゲンが悪いっていうやつもいて、名前を変えたらどうだ?って言われたんだけど、俺はたぬきって名前が好きだったからそのまま残すことにしたんだよ」

 

僕が小学生の頃、南極物語という日本映画が大ヒットした。

日本の南極調査隊が犬ぞり用の犬を置き去りにせざるを得なくなり、1年後に15頭の犬を探しに行くと、タロとジロという2頭の犬が自力で生きのびていたという感動ストーリー。

映画の中では高倉健さんが隊長の役をやっていた。

その隊長の息子さんがこの建物を作った人なのだそうだ。

南極という過酷な世界を冒険した人の息子はこんなに素晴らしい場所を残したのです。

 

「この前を通るお遍路さんや観光客は寄らないんじゃないですか?」

と聞いてみました。

「そうだね。ほとんど誰も寄らない」

とモクさん。

「でもここ目当てに来る人がいるんでしょ?」

「そうだね。毎日いろんな人が来てくれるよ。今日も2組来る。昨日の夜はイベントがあったから夜沢山の人が集まった。みんなで飯を食い、音楽を聞き、語り合うんだ」

「俺の誕生日の時は面白かったよ。120kgのもち米をもらったから、全部餅にしたんだけど、120kgの餅ってとんでもない量なんだよ。来てくれた人たちだけではとても食い切れない」

「でも僕らのネットワークは広いんだ。友達の友達、そのさらに友達と人が繋がっている。だから餅はそのネットワークで配られた。120kgの餅が無くなった時は驚いたね。同時にホッとした。『俺、こんなに餅食えないよ』って思ってたから(微笑)」

 

人との繋がりがあればお金がなくても生きていける

「鹿児島でお金が尽きて、部族のおじさんにお世話になったあと、島根に行ったんだ。そこで瞑想とマッサージを教えてもらった。インドにも7年行った。インドから戻ったあとは四万十川の源流で小屋を建てて百姓してた。自給自足ってやつだね」

「そんな暮らしをしていたらさ、ある時わかったんだよ」

「何がですか?」

「人との繋がりを断たなければ、俺はお金がなくても生きていけるって」

 

この話を聞いた時、高知市内で会った藤井さんや、ぐるぐるお遍路の鈴木さんのことが頭に浮かんだ。

「毎日が仕事なのか遊びなのか分からない」と言っていた藤井さん。

お遍路の可能性 – 濃厚な出会いが続いた裸足お遍路18・19日目

 

今では四国中に知り合いがいて、その人たちと共存しながらお遍路を続ける鈴木さん。

ご縁を大切にして生きていこう – ぐるぐるお遍路・鈴木さんと出会った裸足お遍路21日目

 

この場所でもまたこのキーワードが浮上した。

 

ご縁

人との繋がり

 

お遍路が、弘法大師が、僕にこう言っているような気がする。

 

「人と繋がって生きていけ」

 

ロッジカメリアまで車で送ってもらう

このほかにも沢山の話をモクさんとはさせていただいたんだけど、ここには書ききれないです。

息子のスオウくんが知的障害ゆえに持っているすごい能力の話や、

ピッピーはいつも時代の先を生き過ぎていて、社会が取り入れるのはだいぶ遅いってことや、

今日本中から若いやつらがこの場所に集まって来ていて、独自のコミュニティを形成しつつあるってことなど。

 

僕とモクさんが話している間に訪問者が来ました。。

高知市内に住むユタカさんファミリー。

奥さんのかおりさんと息子のせいたろうくんも一緒。

みんなで語りあい、せいたろうくんとも仲良くなりました。

 

しかし、残酷にもステキな時間はあっという間に経ってしまうもの。

モクさんの元を去らなければならない時間が来ました。

モクさんに感謝の言葉を伝え、ユタカさんファミリーに車でロッジカメリアまで送ってもらいました。

車内でもいろんな話をした。

ユタカさんはバリに4年料理人として住んでいたことがあって、今は高知市内でお弁当屋さんを友達と一緒に営んでいるようです。

蛍橋食堂

次に高知市内に行った時は必ず寄って、ユタカさんと再会したいと思います。

 

みんな多様でいろいろな人生を歩んでいる。

僕はこれからも人と共に生きていこうと思います。

ロッジカメリアで更けていった素敵な夜

ロッジカメリアには3時過ぎに到着し、4時にはもう1人、そして5時にもう1人とお遍路さんが到着しました。

部屋は3部屋なのでこれで全員到着です。

 

歩きお遍路さん専用の宿だから、当然みんな歩きお遍路さん。

歩きお遍路さん同士って不思議なもので、一瞬にして友達のようになれます。

歩いてここまで来る大変さを共有しているから、バリアを張る気になれないからなのだと思います。

同じ経験をしている仲間同士。

 

お風呂と洗濯、夕食のカレーを頂き、そのあとは宿のおっちゃん・村田さんと宿泊者3人でお遍路トークをしました。

宿のオーナーである村田のおっちゃんも歩きお遍路で4回も回っている人だからみんな仲間。

おっさんばっかりの楽しい夜は更けていったのでした。

楽しかった〜〜!

 

ご一緒させていただいた方達を紹介します。

まずは定年後にお遍路を始めて、もうすでに20回以上回っている達人のおっちゃんです。名前は聞き忘れたので「達人のおっちゃん」とお呼びしておきましょう。

達人のおっちゃんは一年に2回お遍路に来るそうです。

「野宿は絶対にしない!」とのこと。

「だってコワイやん」

かわいいところもあるのですw

お遍路してない時はなにしてるの?

と聞いてみました。

足の鍛錬お遍路のルートを考えることだそう。

驚くべきことに、毎日17km歩き、自宅に戻ったらひたすらお遍路地図を見る。

そんな暮らし。

どんだけお遍路好きなんだよwww

 

「これが夫婦円満の秘訣なんやで。お遍路に行ってれば、ワシも自由にしてられるし、嫁さんも家で自由にできる。

こういう時間があるからうまくやっていけるんや」

家庭がうまくいってない方、これはお遍路はじめるしかないかもしれませんねw

 

そしてもうひとりは池さん。

 

年齢おいくつだと思います?

足も腕も体もめちゃくちゃ締まってるんですよ。

さすがに学生だとは思わなかったけど、そういう若々しさのある雰囲気で、

最初僕は50歳くらいかと思ってたんですよ。

ところが話していると、もともと小学校の先生で定年したからお遍路に来たっていうじゃないですか!?

てことは60歳以上??

なんと63歳なのだそうです。

何歳まで生きるつもり??

 

食事のあと池さんが何かを持ってやってきました。

「これ、おみやげです」

 

な、なに!!?

バッタ?

よく見ると作り物。

手作りで作ったらしいんですよ。

「小学6年生が卒業するときにプレゼントとして作り方を教えるんです」

一生使えるプレゼント。

素敵すぎる。

 

そのあと実際に作ってくれました。

シュロの葉っぱを見つけた時に取っておいて、あとで時間のあるときに作るそうです。

シュロってなんだろう?って思ったでしょ?

こんな植物です。

見たことありますよね、偽ヤシの木みたいなやつ。

 

作ってる姿がめっちゃかっこいいんですよ。

ホラ!

ね?

 

作り方はちょっとややこしいけど、折り鶴レベルなのかなと思いました。

「難易度的には鶴を作るくらいじゃないですか?最初は難しいけど、覚えちゃえば簡単ってやつ」

「そうですね。小学6年生も1時間で覚えられますから」

これを作れるようになれば、一生いろんな人を驚かせ、プレゼントすれば喜んでもらえる。

この人に教わった子供達は幸せ者ですね。

 

終わりに

ふぇ〜、めちゃくちゃ濃厚な1日だったから、この記事書くの苦戦しまくりました。

全然進まなかった。

今まで書いてきた中で一番大変だったのは、ぐるぐるお遍路鈴木さんの回だったけど、それよりも大変でした。

でもね、めちゃくちゃやりがいがあります。

僕がお遍路を通じて出会っていく人たちの多様性を見れば、自分たちの暮らしている世界がどれだけ限定された世界か分かるじゃないですか。

今もし自分の日常が苦しくったって、その外には全然別の生き方をしている人がたくさんいて、今自分が置かれている状況がすべてじゃないって思えるじゃないですか。

行き詰まったら環境を変えればいいんですよ。

世界は僕らが思っているよりはるかに大きいんだから。

 

じゃ、今日はここまで!

おしまい!!

 

 

次の日記:ロッジ・カメリアから宿毛へ! – ヘロヘロでたどり着いた宿毛を堪能しまくった裸足お遍路28・29日目

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