何もない1日などない – 渾身の日記を書き上げた裸足お遍路22日目

 

おはようございます、イカ太郎です。

 

昔のスキーヤーみたいでしょ?

昨晩は一時帰宅からお遍路にカムバックして最初の野宿だったんですけど、過去最高の寒さでしたね。

夕方からすでに寒かったので、裸足お遍路第2弾のために強化されたダウンジャケットがさっそく登場!

一時帰宅の時に装備変更できてよかった〜!

 

そんな寒い中、ブログを書き終えたのが夜の8時半。

そこから野宿地を探し始め、すぐ近くに道の駅を発見。

荷物を下ろし、スーパーでもらってきたお湯をポットからマグカップに注ぎ、粉茶を入れていたら、

僕のほうへ人が近づいてくる

暗闇だからシルエットしか見えない。

  え、なに?

  怒られちゃうの?ボク。

  道の駅なのに追い出されちゃうのかな?

  それとも怖いお兄さんに絡まれるの?

と、いろいろな妄想が湧きましたが、

ま、いっか!と思っていると、

「お遍路さんですか?」

と優しい女の人の声。

「はい」と僕。

「さっき歩いてるのを見かけたから。これ、パンとコーヒーです。がんばってください」

「あ、ありがとうございます」

 

まさかのお接待。

こんな暗がりにいるどんなやつかも分からないお遍路さんのために、わざわざコーヒーとパンを持って車で追いかけて、さらに暗闇に突入してくれたのか…。

感謝で胸がいっぱいになりました。

このとき僕の中で生まれた言葉は

「ちゃんと生きよう」でした。

 

ありがたいね。

今ね、いただいた袋開けてみたんですよ。

そしたらビックリ!

手作りママレードトーストでしたよ。

家に帰ってわざわざ作ってくれたんですね。

ありがて〜!!

 

そんな地元の方の優しさを胸にあったかい気持ちで就寝したんですが、2時半に寒くて目が覚めました。

ダウン着て寝袋にくるまってても寒いのかよー。

今日の夜はダウンの上に雨具も着て眠ることにしよう。そうしよう。

ていうか今これ、道の駅から1時間ほど歩いてきたローソンの駐車場で書いているんですけど、寒い!

早速雨具を装着しよう、そうしよう!

 

(ガサゴソ・ガサゴソ)

 

ジャーン!

あったけぇ〜!

雨具すごすぎだろ、役立ちすぎ。

ありがてぇ〜!

1日何回感謝の気持ちになるんだ、お遍路っていうやつは。

 

自撮り棒も裸足お遍路第2弾で追加されたアイテムです。

荷物としては邪魔だけど、あると楽しいね、自撮り棒♪

第2弾で追加された装備・離脱した装備の記事も書いたから見てね)

 

さてさて、そんな感じで野宿も再スタートしました、岡本イカ太郎の裸足お遍路第2弾!

昨日はどんな1日だったのかな?

はじまりはじまり〜♪

 

 

ふくらはぎが痛い

昨日の日記でも書いたんですが、夜寝ているときにふくらはぎが攣って猛烈に痛んだまま目覚めた朝でした。

 

歩けなければ、休み休み行けばいい。

 

空海も乗った渡し舟

そう思いつつ、ゲストハウス土佐のおかみさんに36番青龍寺の近くから出る市営渡し舟の乗船場まで送ってもらいました。

おかみさんとお別れし、乗船。

そして出航。

 

朝の海、朝の船、朝日、時折見える釣り筏、なんて心地いい朝なんだ!

 

この船は、湾内のいろんな場所へ寄って、小さな集落の人たちをかき集め、大きい集落まで送り届けてくれます。

 

今では子供達と、車に乗れないお年寄りのための渡し舟として機能していますが、遠い昔は旅行く人たちを乗せていたらしいです。

僕らのようなお遍路さんはもちろん、さらに昔はなんと弘法大師・空海もこのルートで移動したらしいんですよ。

空海ってどんな人だったんだろうな、どんな気持ちでこの穏やかな湾内を見ていたんだろうな、当時はどんな漁村が点在してたんだろうな、そんなことが頭に浮かびます。

実際に見れないのがもどかしい。

実際に空海に会えないのがもどかしい。

僕らは本当に知らないことばかりですね。

でもまぁ、それもそれでいいか。

 

肛門の危機

そして終点の船着場に到着。

猛烈な便意に襲われる。

そして近くにあったJAのお店へ飛び込み、

「トイレ貸してください!」

と叫んでお借りした。

 

しかし入ってみると使用中。

やばいって。脂汗出てきちゃうって!

 

ところが、トイレにこもっている人はずっと携帯で誰かとおしゃべりしてる。

ウンコに集中してくれ!

と思いながら、しばらくトイレの前で待機。

ガマン。

 

時折もじもじしちゃうので、金剛杖の鈴がチャリンチャリン鳴るが、中のおじさんは全く動じることがない。

楽しそうにおしゃべりしている。

5分くらい経過して我慢できなくなった僕はドアをノックして言った。

「す、すいません、モレそうです…」

すると中の声に変化が!

「あ、今トイレの中にいるんやけど、外に人が待ってたみたいやわ。あとでかけ直す」

 

  ウンコしてなかったんかーい!!

と思ったが、怒りは込み上げない。

それどころではない。

 

(ウォシュレットの音)

(ズボンを履く音)

(チャックを上げる音)

(ベルトの金具の音)

ガチャ!

ドアが開く。

「ゴメンゴメン!」

恰幅のいいオッチャンが笑顔で出てきた。

スッキリしたのだろう、よかったね。

 

すかさず飛び込む僕。

 

助かったぁ〜!

 

こんな時のために野グソスキルを高めておく必要を感じました。

きっともうすぐドラえもんが開発され、「どこでも野グソ〜!」を作ってくれるに違いない。

 

「イカ太郎は泥のクツを手に入れた」

ウンコクライシスは去り、ホッとしたので歩き始めてみたが、やっぱりふくらはぎが痛い。

これは無理したらヤバイことになる。

そう思った僕は近くの海辺でアーシングすることにしました。

炎症が収まればなんとか歩けるはず!

 

最初は足首まで海水の泥の中に埋めていたんだけど、ふくらはぎは少し熱をもっていたので、膝をついてみることにした。

(わかりづらいですけど膝立ちしています)

道行く人から見たら、

  何をやっているんだ、あのお遍路は?

という感じだったでしょうね。

 

ただぼーっとしているのもツラくなってきたので、タバコを吸ってみたり、太陽凝視してみたりしたけど、それでもタイクツ。

ツイッターのタイムラインを読み始めたらちょうどいい感じになりました。

よし明日からは毎朝海でアーシングしながら溜まっているツイッターのタイムラインを読むぞ!

 

ツイッターを読みながら、ふと右側を見ると、

離れていたはずの水際が僕のすぐ横に来ていました。

どうやら引き潮らしい。

移動。

ツイッターを見る。

また水際が横に。

移動。

そんなことを繰り返していたらこんな状態になりました。

 

45分経ったらツイッターのタイムラインも全部見終わった。

さすがにもうアーシングはいいでしょう、ということで終わりに。

泥の中をズブズブしながら岸に戻ったんだけど、こんな状態になりました。

 

仕方がないので裸足のまま出発。

ワラーチ改造後、久しぶりの裸足アスファルト。

だいぶ裸足に近い感覚に改造できたワラーチだけど、やっぱり裸足はいいね。

 

歩いていたら裸足仲間からツイッターのメンションが入ります。

 

笑いましたw

けんけつさんは僕が裸足旅をしていると、いつも絶妙なタイミングで笑いを届けてくれる人です。

そして僕も返信。

 

けんけつさんのクオリティに対してなんの芸もないけど、それが僕だから仕方がない。

するとけんけつさんからメンションがまた来ます。

 

秀逸すぎる!

こういうのってツイッターしながら旅をしていて良かった!って思える瞬間です。

けんけつさん、ありがとー!!

 

海岸でブログを書く

アーシングして歩き始めてすぐ、海岸沿いでテーブル代わりになるとてもいい岩を見つけました。

ふくらはぎがまだ痛かったので無理せずブログを書くことに。

 

濃密だった前日のことを思い起こしながらひたすら書きました。

そして時間が経ち、ぐるぐるお遍路鈴木さんのことを書き始めたら筆が止まった。

サラッと書くには思い出が濃すぎる。

集中して書いていたので身体も凝った。

疲れたので移動することにしました。

 

フードコートでもひたすらブログを書く

8kmほど歩いたら町に出ました。

須崎市の中心街。

大きなチェーン店の建物がある。

なんかこういうのを見るとホッとするのは都会育ちだからなんですかね?

それとも現代人はみんな思うんですかね?

 

20代後半、車中泊で日本中を旅した時には、町を見てもホッとするような思いはありませんでした。

日本の町はどこへ行っても似たような景色ばかり。

そんなふうに思っていました。

でもお遍路に来てその印象は変わりました。

日本にはきっと多様な景色がある。

だって四国だけで驚くほど多様なんだもの!

 

マルナカという大きなスーパーでカリカリに揚げてあるカレーパンモチモチ食感のアンドーナツを買い、フードコートでお湯をもらってインスタントコーヒーを淹れた。

モチモチ食感のアンドーナツは最近のお気に入り。

しかしカリカリカレーパンはお遍路に入ってから初めて食べたけど衝撃の美味さでした。

これ、しばらくハマりそうです。

 

お遍路第2弾で追加した温かい飲み物セットは大正解だったと思います。

いろんな場所で書くブログの時間が大幅に豊かになりました。

コーヒーに飽きたら暖かいお茶も飲める。

持ってきて本当によかった。

 

腹も膨れた。

よし!ブロギング再開!

 

2時間半、夢中になって書きました。

書き終わった時、何か大切なことをやり終えた気がした。

ぐるぐるお遍路さんという謎に満ちた人たちのひとり、鈴木さんという人のことを世に伝えることができた。

お金や物ではなく、人とのご縁と自由な心を財産にして生きていくという、現代人が忘れがちなことを大切にした生き方、それをお伝えすることができたかもしれない。

書ききることができて本当によかった!

ご縁を大切にして生きていこう – ぐるぐるお遍路・鈴木さんと出会った裸足お遍路21日目

 

IKA3DALsの修繕

おとといから履き始めた全天候型アーシングワラーチ・IKA3DALsのワイヤーが早くも疲労骨折していました。

 

フードコートにいるのも飽きたので、外に出て修繕するのに適当な場所を探しはじめます。

しかし全然見つからなかったので、サークルKの駐車場で直すことに。

 

母指球に近いワイヤー1本と、かかとのワイヤー2本が折れていました。

母指球周りの足の裏はダメージを受けやすいので保護が必要ですが、カカトは丈夫なので保護は不要だと思いました。

どんなに裸足で歩いてもカカトに痛みを感じることはないしね。

というわけでカカトの部分は穴が空いたまま放置。

(その後10km近く歩きましたが全く問題がありませんでした。裸足感覚がさらに強くなっていい感じ♪)

 

作業をしていたら寒くなりました。

ブルブル。

風が吹いていたのもあるけど、気温も低い。

お遍路第2弾で追加された袖付きのダウンジャケットを装着。

 

1時間後、修繕完了。

意外と時間がかかったけど、慣れれば30分以内で直せるようになりそうです。

大切なのは履いていて心地いいこと。

修繕の手間は心地よさを得るためなら全然苦になりませんね。

 

修繕終了後は再び移動、ファミリーマートにイートインがあったので入り、今度はコーヒーを注文し、ブログの最終チェック。

意外にも2時間近くかかり8時半終了。

そしてブログをリリース。

ホッとした心地のまま野宿地を探し、冒頭で話したコーヒーとパンのお接待をいただき、暖かい気持ちで就寝したのでした。

 

ほとんどブログ書いていた1日だったけど、意外といろいろあるものですね。

いい日だった!

今日もいい一日にするぞぉ〜!!

 

 

次の日記:ありがとう!七子峠! – 思う存分山はだしを楽しんだ裸足お遍路23日目

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