昨日からこの本を読んでいます。
今月はこの本の作者・青山圭秀さんの
- 真実のサイババ
- 理性のゆらぎ
- アガスティアの葉
- サンカルパ
という一連のインドの叡智シリーズを読んでいるのですが、どれも面白く夢中です。
ポチャナンダ
この人は医学と量子物理学を専攻し、2つの博士号も持っているような超エリート科学者なのですが、若い時から神秘的なことに強い興味があるのです。
そのため、世界最先端の物理学を知りつつも科学的に解明できていない東洋の神秘も研究するという面白い立ち位置なのです。
一連のインドの叡智シリーズはそんな彼が
- インドの聖者に会ったり
- 個人の未来を恐ろしいほど当ててくる予言書に出会ったり
- アーユルヴェーダ医学を学んだり
そんな体験について分かりやすくも面白く話してくれています。
デブッダ
そんな数々のベストセラーの中の中で異色の作品がこの「愛と復讐の大地」なのです。
ポチャナンダ
この本以外はインドの聖者に会いに行くという冒険ものっぽい本で、神秘的で面白いインドの紹介という感じなんですが、この本はインドのダークサイドを見るはめになった体験について話しています。
ポチャナンダ
空港の税関で係員にだまされて大量の金塊とドル紙幣を奪われ、捏造した調書に無理やりサインさせられ刑務所に放り込まれるというとんでもなくハードな経験です。
しかも警察も行政もあらゆる役人が賄賂でズブズブに腐敗していて、法による正義がまったく機能しないので、日本大使館の領事が必死でテコ入れしても賄賂を渡さなければどうにもならないのです。
デブッダ
まだ半分くらいまでしか読んでないのですが、「このあとどうなっちゃうんだ?」というスリルとサスペンスをふんだんに楽しめるノンフィクションです。
ポチャナンダ
この本は賄賂でズブズブに腐敗した世界の恐ろしさを垣間見ることができますが、今まで読んだ中でこれに近い恐ろしさを感じた本があります。
それがこれ。
戦前から戦後の中国共産党・毛沢東独裁支配の時代の中国の恐ろしさを描いたノンフィクション作品です。
作者の両親は戦前から共産党のエリート幹部でありながら、腐敗していく共産党に盾突いたために迫害されていきます。
毛沢東を神のように崇めなければ拷問され、殺されてしまう社会。
そんな恐怖社会で権力を盾に私服を肥やそうとする共産党内部の人間模様。
権力を与えられて傍若無人に暴れ回る学生。
保身のために友人を密告したり陥れたりする人たち。
飢えて死んでいく市民。
特効警察の横暴な取り調べや拷問、「非国民!」「ぜいたくは敵だ!」などと言って殺伐としていた戦時中の日本が可愛く見えるような絶望的な社会が描写されています。
デブッダ
僕はインドに行ったことはないのですが、インドに行ってみたいという気持ちを抱き続けています。
愛と復讐の大地が出版されたのは1998年ですが、その時から約25年経った今のインドはどうなっているんでしょうね。
恐ろしく腐敗した賄賂社会は今でも続いているのでしょうか。
ハラハラドキドキするノンフィクションを読んでみたい人にオススメです。
では今日はここまで。
イカさん
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