弱者の戦略を学ぶならこの本が最強なんじゃないだろうか?

スポーツの世界では「下手なら頭を使え!」と言われることがあります。

戦争では「弱いなら弱いなりの戦い方がある」と言われるようです。

織田信長は桶狭間の戦いで3万の相手に3千で勝ったと言われているし、

スラムダンクでは全国大会初出場の湘北高校が無敵の王者山王高校を破ったりしています。

そういう思いもしないことが起こるのがスポーツの世界であり、戦争の世界でもあります。

フィクションとノンフィクションが混じってるのが気になるんだけど!

ポチャナンダ

でもね、「フィジカルがダメなら頭を使え!」って言われても、頭をどう使っていいのかよくわからない!ってなるじゃないですか!

それで「頭の使い方を本で学んでみよう!」って思って、弱者の戦略の基本「ランチェスター戦略」とか読んでみるわけです。

うぉ〜!理論すぎて全然わかんね〜!ってなりそう!

ポチャナンダ

そう。

頭の使い方わからないから、小難しい戦略論なんて読んでもわからないわけです。

そういう人が多いからこういう「漫画で教えるランチェスター戦略」とか出てくる。

これならいいんじゃないの?

ポチャナンダ

漫画版ってサラッと読めるし、ある程度わかった気になるから満足度高いですよね。

でも聞きたい。

「そのわかった気になった知識って使えますか?」

使えないわ。どう使っていいかわからない

ポチャナンダ

そう。結局のところ、

  • 自分の状況を把握する
  • 自分に合った対策を考える
  • 自分で考えた対策を実行してみる
  • 実行してみた結果を検証する
  • 検証した結果を次の対策に反映させる
  • 新たな対策に取り組む

ということをしなきゃいけないんですよね。

学んだ知識を自分の現実に活かせないか模索するということじゃな

デブッダ

ところが学んだ戦略論を現実に当てはめることがうまくできないから結局学んだことが活かせない。

これがあんまり頭が良くない場合の落とし穴なわけです。

もう絶望的な気がしてきた…

ポチャナンダ

どの分野においても強者というのは存在します。

その分野において秀でている人。

でも強者というのは少数なわけです。

参加者の半分は強者とかだったらおかしいもんね

ポチャナンダ

そう。

多くても強者ってのはせいぜい10%くらい。

残り90%の人たちは凡人、もしくは弱者なわけです。

俺たちのことだ…

ポチャナンダ

でも思うんですよ。

その凡人たちも頭の使い方がうまかったらちょっと秀でた凡人くらいにはなれる気がしません?

頭の使い方がわかっていないから普通の凡人なわけですよ。

そんな僕が先日素晴らしい本に出会ったのです。

日本でもっとも偏差値の高いことで有名な開成高校。

その野球部を何年にも渡って取材し続けた小説新潮の連載コラムを本にしたものです。

これがね、「弱者がいかにして頭を使って強者に勝つか」を学ぶ上での最高の教材だったんです。

ほほう

デブッダ

開成高校に入るような生徒たちだからバリバリのエリート?って思うじゃないですか。

でもね、勉強の天才たちの姿は全然そうじゃないんですよ。

むちゃくちゃユルい…

  • あんまり勉強しなくても勉強できちゃう
  • 自分の得意・不得意がわかっているから不得意なところに必要以上にパワーを注がない
  • ひとつひとつのことに没頭して取り組むから団体行動苦手

こういう人たちなんで、「おっしゃー!やるぞー!」みたいな高校球児のイメージとはほど遠いんです。

どんな高校球児なの?

ポチャナンダ

ふわふわしているって感じです。

なぬ?どういうことじゃ?

デブッダ

全然やる気が感じられないんです。

試合前のアップでも静か。

強豪校であろうと普通の学校であろうと、試合開始が近づくに連れて普通テンションが上がっていくものですよね?

「オッシャー!」

「しまっていこー!」

って感じじゃないですか。

でも開成はみんながそれぞれバラバラに調整しています。

イヤホンで音楽を聴きながら調整している子もいる。

大リーガーみたいだな…

ポチャナンダ

そう。

監督が「集合!」って言ってもシャっとは集まらない。

ふわふわ〜っと集まる。

スロースターターばかりだから基本的に何をやってもトロくて出遅れる。

なので監督は毎回言います。

「出遅れるな!」

するとようやく目を覚ましたように選手たちも声を出し始める。

「出遅れるな!」

「出遅れるんじゃねーぞ!」

でもふわふわ。

グラウンドに選手たちが散らばって、ホームでノック練習をしますよね?

監督がオラー!とか言ってノックを打って選手たちが取るやつだ!

ポチャナンダ

そう、それ。

開成は選手じゃない子がノックをやるんですけど、バットにボールがうまく当てられないからチップするし、どこに飛んでいくかわからないんです。

だから相手チームや観客から失笑が漏れる。

めっちゃウケるやんwww 気が抜けるwww

ポチャナンダ

守備もドンくさい。

他のチームは華麗にキャッチしてファーストに送球。そしてダブルプレー!みたいな練習するじゃないですか?

わかるわかる!なんかかっこいいやつね!

ポチャナンダ

でも開成は違います。

堅実に拾う、もしくはエラー…

大丈夫?試合になるの?

ポチャナンダ

ピッチャーの選び方もすごいんですよ。

一番ピッチングがうまい選手がなるんでしょ?

ポチャナンダ

違います。

ストライクゾーンに球を確実に投げられる選手がピッチャーになります。

球が早いとか、変化球がうまいとかそういうのじゃなく、フォアボールを出さないかどうかで決める。

そんなんバシバシ打たれちゃいそうじゃないか…

ポチャナンダ

普通に考えたらどうしようもなく弱いチームなんです。

弱小 オブ 弱小。

でもこの高校、日本屈指の激戦区・東東京エリアの強豪校でもあるんです。

はぁ?意味がわからなすぎる!

ポチャナンダ

でしょ?

そんなむちゃくちゃ下手な人たちなのに、グラウンドを使えるのは週1回だけなんです。

しかも中間試験や期末試験の間は2週間部活停止

いつ練習するねーん!

ポチャナンダ

下手くそなうえに練習時間も全然ない。

そんな人たちがどうやって東東京エリアの強豪校になったのか興味が出ませんか?

その興味をふんだんに満たしてくれるのがこの本です。

面白いの?

ポチャナンダ

めちゃくちゃ面白いです。

なんども吹き出してしまったほど。

その面白さはこの本をベースにテレビドラマになったほどなので間違いないです。

面白いの?

ポチャナンダ

借りてないのでなんとも言えませんが、ツタヤアプリで確認したレビューではイマイチでした。

「なんじゃこりゃ…」

「期待はずれ」

というのが多かったですね。

つまんないのかな?

ポチャナンダ

熱血野球ドラマを期待していたらガックリするんじゃないですかね。

僕は逆に興味が出ました。

イカさん

もし借りてみて面白かったらまた記事にしますね
ちなみにこの本どういう人が書いているの?

ポチャナンダ

僕の大好きな高橋秀実(ひでみね)さんです。

先日紹介した「おやじはニーチェ」の著者ですね。

あまりにこの本が良すぎて、この人の本を読みまくっているんですけど、どれも面白い!

この人テレビ局の編集員から脱サラしてフリーのノンフィクション作家になったんです。

テレビ局?よくある華々しいキャリアの人?もともと構成作家だったとか?

ポチャナンダ

全然そういう感じじゃないんです。

テレビ局時代に有名だったとかじゃないし、作家として成功したから独立したわけでもありません。

  • フォンフィクションを書くのが好き
  • 取材が好き
  • 損得考えずにとことん興味をつきつめてしまう

という典型的な苦労人です。

儲からないことに本気になっちゃう病の人だ…

ポチャナンダ

そう。

奥さんと2人でプロダクションみたいな感じでやってるっぽいんですけど、奥さんに尻にしかれつつも、貧乏しながらも書き続けているのが感動的なんですよね。

今でも貧乏作家なの?

ポチャナンダ

そんなことないみたい。

「ご先祖様はどちら様」という作品で小林秀雄賞を取ってからは注目を浴びるようになって、今ではすっかり有名作家みたいです。

イカさん

僕は全然存在を知りませんでしたけどね

「ご先祖様はどちら様」も読みましたけど、この人の持ち味は執念を感じる徹底した取材。

「どこまで調べるつもりやねんwww」ってなるので、内容の濃さはまちがいなし。

弱者の戦略を「面白く」「リアリティたっぷりで」学びたい人は是非読んでみてください。

イカさん

読んだあと幸せになりますよ

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