もし瞑想初心者だった自分にアドバイスできるならこれを伝える

瞑想を始めてから7年が経ちました。

かつてを振り返ってみるとはじめは手探りだったなぁと思い出します。

書籍をいろいろ読んで試してみたり、鎌倉のお寺で座禅講習会に参加してみたり。

そんな日々を2年ほど過ごして「おぉ、けっこう集中できるようになってきたぞ」と思っていた頃の自分に今の自分が何か伝えられるなら、、、

というテーマで今日はお話しようと思います。

心を整える方法を知りたいのならヴィパッサナー瞑想

２年間試行錯誤を繰り返してそれなりに瞑想できる気になった僕でしたが、以前から「穏やかでいい感じの人だなぁー」と思っていた知人にこう言われました。

それまで読んだ本でヴィパッサナー瞑想という言葉は見たことなかったのでどんなものかはさっぱりわかりませんでしたが、その人が言うには

• お金がないなら払わなくてもいい
• 10日間毎日瞑想する
• 世界共通の音声ガイダンスでやり方を教えてくれる
• 食事は1日2回。おいしい菜食が食べれる
• 宗教くささはない
• 勧誘されることもない
• お金の支払いを強要されることもない
• 合宿が終わった後に連絡がくることもない

というものでした。

それならなんにも問題ないと思ったのでさっそく申し込みしようとしましたが、２ヶ月先まで満員だったので一番早い回で申し込みました。

それで参加してきたのですが、参加してみての感想はこんな感じでした。

でも2年間の試行錯誤が無駄だったは思いませんでした。

他の参加者より座禅するための筋肉はできていたのでスムースなスタートでしたし、15分くらい集中できるようになっていたので習得も早かったように感じます。

そして何より試行錯誤したからこそヴィパッサナー瞑想の素晴らしさがよくわかったと言えるので、瞑想の第一歩が瞑想合宿じゃなかったことはよかったと思います。

でも２年も試行錯誤する必要はなかったなとも思います。

• まずは自分なりに調べて試してみる
• 3ヶ月〜半年くらい試行錯誤する
• チャンスがあれば瞑想合宿に申し込む
• 瞑想合宿でみっちり学び実践する

過去の自分に言うならこのルートをおすすめしたいですね。

特殊な神秘体験をしたいと思って瞑想に興味があるならヴィパッサナー瞑想は目的を達成できませんが、

• 心を安定させたい
• 雑念を捨てて集中できるようになりたい

という目的であればヴィパッサナー瞑想合宿以上に本格的に丁寧に学べる方法はないと思います。

神秘体験を求めたら失敗する

「瞑想をやっている」というと興味を持っている人に「話聞かせて」と言われることがあるのですが、時々瞑想に神秘体験を期待しているように思える人がいます。

魔法のように心が軽くなったり、至福の世界へトリップするみたいな、、、

そういう印象を持っているようなのです。

テレパシーや透視などの超能力を瞑想の果てに手に入れる人がいるというのは僕も信じてはいます。

科学的じゃないと否定するだけの科学的な否定材料がなく、実際にそれをやる人がいるというのは事実のようなので。

でもそれを求めて始めたらうまくいかないと思います。

ほとんどの瞑想者は手に入れらないものですからね。

なので、

「妙な気を起こさずに心の平安を目標に瞑想を始めたらいいよ」

「少なくとも数年も続ければかなり心安らかな時間は増えるよ」

と言いたいです。

解脱や悟りを目指さなくていい

あと瞑想というと禅僧のような激しい修行を思い浮かべる人も多い印象です。

いつか解脱や悟りに達したいと強く願いながら瞑想を続けている人も。

でも僕は思います。

「もう少し肩の力を抜いて始めればいいんじゃない？」って。

タイやミャンマーの仏教僧は本気で悟りを目指して瞑想を続けているんでしょうが、一般人が悟りを目指して瞑想していたら時間が圧倒的に足りません。

以前曹洞宗の60才くらいの住職と話したことがありますが、少なくとも毎日3時間は座禅を組むそうです。

それでも悟りの境地に達するには瞑想時間が足りないと言いますから、僕らは乱れた時に心を整える便利な道具くらいに思っていればいいと思います。

そのくらいの効能は毎日１時間の瞑想習慣でも十分に手に入ります。

とりあえず読むならこの本がオススメ

そんなにたくさん瞑想関連の本を読んだわけではありませんが、それなりには読んでいるのでその中でよかったものを２つ紹介します。

まずはこれ。

本格的にヴィパッサナー瞑想をやって2年ほどたった時に本屋で何気にとった１冊です。

ヴィパッサナーではないし、マントラを唱える方法を伝えているので本格的ではありませんが、瞑想がどういうものなのかざっくりイメージするにはとてもいい本でした。

文字は少なくかわいいイラストや写真多めでリラックスして読めますし、説明も簡単で実践しやすい内容なので最初はこれでなんとなく初めてみて欲しいなと思って購入しました。

知り合いが瞑想に興味あると言った時に見せたい本です。

次に紹介したいのはもちろんヴィパッサナー瞑想の本です。

ミャンマーで2000年以上も細々伝承されていたヴィパッサナー瞑想が世界に広がるきっかけを作ったインド人・ゴエンカ氏が書いた非常にわかりやすい入門書です。

「瞑想のすすめ」でなんとなく瞑想っていいなぁ〜と思えるようになったなら次の一歩として手にして欲しい１冊。

これを読んで試してみると「これで合ってるのかな？」「うまくできているのかな？」という疑問が湧いてくるはずです。

そうなったら瞑想合宿に行くタイミング。

「先にこの本を読んで瞑想合宿に参加できたらさらによかっただろうなー」と思っているので、合宿前に実践し、合宿後にもう一度読んで復習すると良いと思います。

10日間の時間の捻出をするだけの価値は十分にある

ヴィパッサナー瞑想の技術をしっかりと手に入れれば人生が変わります。

苛立ち、焦り、悲しみ、怒りなど外部からの影響を受けて起こってしまった感情を制御できずに苦しむことが減ります。

• 感情は体の中の反応でしかない
• 待っていれば必ず消える
• だから消えるまでただ体の中の反応として観察していればいい
• 感情に反応してしまうから苦しむのだ

そういうことが身体で理解できるので、自然と嫌な感情を伴う経験が減っていきます。

瞑想合宿は10日間という長い時間を要するため、参加したいとは思っていてもなかなか行動に移せない人が多いのも事実です。

でも思いませんか？

• 瞑想合宿に参加せずに過ごす苦しみの多い暮らしが続くより
• 思い切って時間を作ったことでやってくる新しい人生のほうがいいと

今に疑問があるなら一歩踏み出して見た方が希望があると思いませんか？

最後に僕の人生を救った１冊を紹介して終わりたいと思います。

この本は僕が絶望の中にあって心の乱れがどうにもならずに困っていた時に出会った本です。

• 心が乱れる仕組み
• 乱れた心を整えるにはどうしたらいいのか？

が分かりやすく説明されていて救われた思いがしたものです。

心の仕組みがわかればどうしたらいいのかはおのずとわかってきます。

あとは練習あるのみです。

瞑想を始めようと思っている人に幸せな時間がたくさんおとずれますように！

じゃ今日はここまで。