お遍路をしていたときに高知でお世話になった方が5年ぶりに連絡をくれ、瞑想スペースまで来てくれました。
東京と横浜に用事があったので高知から来たそうですが、東京湾の反対側まで足を伸ばしてくれたのです。
ポチャナンダ
デブッダ
5年前と変わらぬ素敵な笑顔で車から出てきてくれて本当に嬉しかったです。
でもこの5年間、けっこう大変な時期を過ごしていたとのこと。
強いストレスが溜まっている呼吸を感じたので、瞑想の一歩手前まで呼吸のナビゲートをしました。
ガイド瞑想をするときは呼吸に意識を向けますが、その際に息を吸うこと・吐くことの効果について話しています。
今日はその点にフォーカスしてお話ししようと思います。
デブッダ
目次
呼吸と自律神経の関係性
心臓や肝臓、胃や小腸など体の中にはいろんな臓器がありますが、どの臓器も僕らの意志とは関係なく勝手に動いています。
ポチャナンダ
デブッダ
そんな臓器の中で唯一自分の意志で動かせるものがあります。
何だかわかりますか?
ポチャナンダ
肺です。
ポチャナンダ
そんな肺ですが、実は神経をコントロールする道具としても使えるのです。
ポチャナンダ
自律神経という神経です。
交感神経と副交感神経
自律神経という名前は
- 交感神経
- 副交感神経
の総称でもあります。
ポチャナンダ
デブッダ
交感神経は筋肉を収縮させます。パワーを出したい時に刺激される神経です。
反対に副交感神経は筋肉を緩め、休息し体を癒したい時に刺激される神経です。
どちらも人間が生きていくうえでは大切な機能で、両方の神経をバランスよく使うことで上手に生きていくことができます。
ポチャナンダ
この切り替え機能がうまくいかなくなっている状態をよく自律神経失調症とか言ったりしますが、交感神経と副交感神経の役割がわかるとなるほどと思えます。
不眠症も自律神経失調症の一種
最近は「夜眠れない」という話をよく聞きますが、これもまた自律神経がうまく切り替わらなくなっている状態です。
休むべき時に副交感神経に切り替わらず、自律神経が刺激されているので興奮して眠れないわけです。
ポチャナンダ
デブッダ
現代の暮らしでは自律神経を刺激するものが多すぎるので不眠症や過食症などに陥りやすくなり、それを緩和するためにマッサージ店が増えたりサウナが流行したりしているわけですね。
自律神経失調症にはサウナ&冷水浴が効果的
自律神経失調症は交感神経が刺激されすぎてガチガチになっている状態なので、限界まで振り切るとヒューズが切れるように副交感神経にスイッチが切り替わります。
これがよくいう「サウナに入ると整う」というやつです。
サウナの暑さでどんどん交感神経を刺激していって一気に冷水に入った時、バーン!と交感神経がレッドゾーンまで上昇します。
するとヒューズのようなリミッターが働いて回路が切れる。
すると一気に身体がリラックス状態に突入するので「整った」というわけですね。
ポチャナンダ
ですよね。
それでお酒を飲んだり、暴食したりしちゃうわけですが、そうなると体調が悪くなるので余計にストレスが溜まっちゃって悪循環に入ってしまいます。
そんな人に目を向けてもらいたいのが呼吸なのです。
デブッダ
ストレスと呼吸の関係性
「ストレスが溜まったら深呼吸」というのは多くの人が知っていることですが、うまく使えてないのが普通だと思います。
どうしてでしょうか?
それは呼吸と自律神経の関係性を知らないからなんですね。
ポチャナンダ
呼吸と自律神経はリンクしている
瞑想をやり続けていくと呼吸が自律神経とリンクしていることが体感できるようになっていきます。
- 息を吸う時に交感神経が働き、筋肉が緊張する
- 息を吐く時に副交感神経が働き、筋肉がリラックスする
- 呼吸をコントロールしようとすると吐く時にも交感神経が働いてしまう
- 自然な呼吸で吐いている時に筋肉はゆるむ
今どんな呼吸をしていますか?
吸う時に息苦しさを感じていませんか?
息苦しさはちゃんと吐けてないという体からのサインです。
しっかり吐けていないので、
- ちょっと吸って
- ちょっと吐く
という浅い呼吸になっています。
もしちゃんと吐けていたらどうなるでしょう?
- ちゃんと吐けている
- 新しい空気を入れる余裕が肺の中にある
- たくさんの新しい空気が入れられる
- 脳にしっかり酸素が回るようになる
- 身体が楽になる
という感じでいい循環に入れます。
浅い呼吸から深い呼吸に一気にいくことはできない
ストレスを感じたときに深呼吸をすることがあると思いますが、浅かった呼吸を完全に深い呼吸に変えることはできません。
一時的に肺を無理やりコントロールして広げますが、肺の周りの筋肉が緊張しているため意識しないとすぐに浅い呼吸に戻ってしまうからです。
ポチャナンダ
しかも意識的な深呼吸は強いコントロールを伴うため、息を吐く時もあまり副交感神経を刺激してくれません。
なのでサウナ&冷水浴のようなリラックス効果は生まれないのです。
ポチャナンダ
- 自然な呼吸をはじめる
- 筋肉が弛緩していくことを感じつつ息を吐く
- 筋肉の弛緩を感じながら息を吐くと自然と吐く時間が長くなってくる
- 肺の周りの筋肉が緩んでくるので楽に息が入るようになる
- 浅かった呼吸が深い呼吸に変わっている
こんな感じで呼吸をするといいです。
デブッダ
ストレスを感じている人は吸うことばかり頑張っている
自分の身の回りでストレスを抱えている人はいませんか?
そういう人を想像してみてほしいんです。
息を吸ってばかりで吐いている印象が少なくないですか?
風船がどんどん膨らんでいくようなイメージで小さくしぼんでいくイメージがないのではないでしょうか?
こんな状態になっても大丈夫です。
今の浅い呼吸を認めつつ、静かに息を吐き、身体が楽になっていくプロセスを感じていればいいのです。
こういう道具が自分に備わっていることを知らなかっただけ。
息を吸いすぎてストレスとうまく付き合えなかっただけです。
まずは自分から試してみて、それでうまくいったらこの知識をプレゼントしてあげてほしいなと思います。
気がつかないと変われないが気がつけば変われる
人が変われるのは気がついたあとです。
自分の悪い習慣に気がついて、そこから意識できるようになる。
意識しても簡単には悪い習慣は直せないものの、それまでよりも高い頻度で悪い習慣に気がつくようになります。
気がついては直す、気がついては直すということを繰り返すうちに悪い習慣の頻度は減り、良い習慣に変わっていくのです。
変われるのは気づいたから。
気がつかないかぎり変われません。
- 息を吸ってばかりで吐いていない
ここに気がつくことがストレスを緩和するための第一歩です。
吸ってばかりで吐いてない自分に気がつけばストレスを感じた時の対処が変わります。
- あ、今ストレスを感じている
- 呼吸どうなっているだろう?
- あ、やっぱり吸ってばかりで吐いてない
- まずは吐いてみよう
- あ、体の緊張が解けてきた
- 呼吸がラクになってきたぞ
- 呼吸がラクになったらストレスが消えてきたぞ
- そうか!ストレスは呼吸が浅い状態のことなのか!
という感じでたった1回の気づきが大きな変化を与えます。
こうなってしまえばストレスを緩和する道具は手に入ったも同然です。
ポチャナンダ
あります。
でも今日は長くなったのでここまで。
ストレスを発生させないための方法はまた今度とします。
最後まで読んでくださりありがとうございました。
イカさん
[…] この仕組みに関しては以前しっかりと説明したことがあるので読んでみてください。最近の記事で一番よい内容だと思っています ストレスで身体が硬くなっている人は息を吸うことを頑張りすぎている […]