何のために稼ぐのか? – 6年ぶりの再会で思ったこと

1. 6年ぶりの再会

昨日の夕方、こんなツイートをした。

 

千葉から横浜の自宅に戻り、6年ぶりに知人と会うため、原宿へ行った。

訪問したのは原宿交差点のすぐそばにあるデザイン事務所

久しぶりに会ったその知人は、サイト制作の仕事をフリーランスで受けてきた人。

 

その人が先日突然連絡をくれた。

サイト制作の取引先に僕を紹介してくれるという。

(今後はこの知人をTさんと呼びます)

 

原宿にあるおしゃれなオフィス。

おしゃれな人たち。

裸足で生きている僕には場違いな場所。

そこで4時間取引先の人Tさんの3人でいろんなことを話した。

 

全然タイプの違う3人。

全員40代。

既婚。

 

最初は紹介してもらった新しいサイト制作の案件について話していたんだけど、気がつけば、自分の置かれている状況を各々が語り、自分ができること、やってきたことなどを語るうち、次々とビジネスアイデアが出てきた。

気がつけば「あれもできる!これもできる!」という状態になっていて、一人一人が持っている人とのつながりやスキルを組み合わせることで、できることは爆発的に増えるのだということを実感することとなった。

 

話し合いを終え、事務所の入っているビルから出た時、これから起こるかもしれないことにワクワクした。

昨日はひときわ寒い日だったけど、風の冷たさが心地よかった。

 

帰宅して奥さんと娘と夕食を食べたら猛烈に眠くなった。

頭が暴走状態で疲れたらしい。

いつもなら娘とお風呂に入って眠るのだけど、そんな余裕もなく、布団に潜り込んで寝た。

3時半に目が覚めた。

 

寝ている間に脳は自動的に情報を整理してくれる。

だいぶ脳内は落ち着いていたが、もっとスッキリさせたかったので、一本歯下駄を履いて散歩に出た。

一本歯下駄 黒別珍 M~L (L)

いつもは住宅地を巡るだけなのだけど、余計な思考を捨てたかったから、いつもなら行かない山道にも足を伸ばした。

いつもは通らない場所深夜に歩く。

しかもバランスの悪い一本歯下駄で。

脳みそがサバイバルモードに入る。

余計なことは考えづらい。

脳内をクリアにするためのテクニック。

 

夏には蛍を見ることができる小川沿いの道を歩いた。

道の横にある田んぼから来る土の香りが心地よかった。

暗闇だと嗅覚も鋭くなる。

 

1時間ほどの散歩から戻り、10分ほど瞑想し、いまに至る。

ただ今、朝の5時半。

ようやく頭の中が空っぽになった。

 

今日はそんな1日を通して思ったことを書いてみたい。




2. 好きなことをして生きていくという道

以前「現状を嘆く必要はない。変化は劇的に起こる」という記事を書いたことがある。

僕の6年間のアプリ開発の日々を書いた記事。

東関東大震災が起こり、外国人が日本から脱出し、その時やっていたバイトが2つともなくなり、生活費に困って始めた職業訓練でアプリ開発に出会い、プログラミングというわけの分からないものに四苦八苦し、ようやくアプリを作ったもののさっぱり食えるようにならず、偶然出したアプリがヒットしたものの、相変わらず稼ぐことができず、人の縁で岐阜に導かれ、そこでゲーム開発に出会い、骨折しながら友人と作ったゲームでチームで物を作ることの面白さに目覚め、貧乏生活をともにしていた知り合いと作ったゲームがヒットし、お金を稼げるようになり、次々とヒット作を出せるようになり、メディアから取材を受けるようになるほどうまくいったものの、最後に大勝負をかけて大失敗するという物語。

 

去年の夏からアプリ開発をメインにするのはやめ、ブロガーとして再スタートを切った。

あれから半年経った今、僕のブログによる収益はようやく月に1000円稼げるようになったところだ。

似顔絵イラスト制作も始め、それも月に1000円ちょいの収益。

両方合わせても3000円も稼げていない。

 

先ほど挙げた「現状を嘆く必要はない。変化は劇的に起こる」では、

「今取り組んでいることがなかなかうまくいかなくても、焦ったり不安になったり落ち込んだりする必要はない」

「とにかく毎日少しでも前進し続けること」

「焦ったり、不安になってもなんのプラスにはならない」

「変化はある時突然起こって状況は激変する」

「だから安心して歩み続けて欲しい」

というメッセージを伝えたかった。

「好きなことをして暮らしていきたい」

そう思って何かに取り組んでいる人の不安感を少しでも取り除けたらいいなと思って書いた。

(基本的に僕のブログは過去の自分に向けて書いた手紙だが、同時に過去の僕のような状況にある人へのメッセージにもなっている)

 

アプリ開発で僕に起こったことはたった1回の経験でしかない。

だから、あの記事を読んだ人はきっと確信が持てないはずだ。

「1回起こっただけのことじゃないか。再現性がなければ信じられないよ」と。

だからこう思う。

もう一度同じことを起こさないと、好きなことをして生きていこうとする人たちに勇気を与えることはできない。

ブロガーとして歩み始めた僕がもう一度劇的な変化を経験し、窮乏状態から脱出する物語を見せてはじめて、僕の伝えたいメッセージはリアリティを持つのだ。

 

昨日起こったことは、僕が将来ブロガーとしての経緯を書くとしたら、その物語に登場するワンシーンなのではないかと思う。

変化の始まりとして。

 

3.「こいつ、金がねぇんだな」

昨日会ったTさんは、そんな6年間をずっと見ていてくれていた。

僕はTさんがずっと僕の様子を見ていてくれたなんて知らなかったから、連絡をくれたときには驚いた。

Tさんはアプリ開発を始めるきっかけになった職業訓練校で一緒だった人。

 

取引先の人のオフィスで3人で語り合っていた時、Tさんが今回僕を紹介してくれた理由を話した。

「イカちゃんのツイッターとかブログを読んでたんすよ」

「裸足でいろんなところ歩いてツイッターでその時の様子を書いてるんだけど、これがめちゃくちゃ面白かったんす」

「でも、フィリピンから日本に戻ってからどこにも行かなくなっちゃった」

「もっとどこかに行って欲しいのに行ってくれない」

「それで思ったんすよ」

『こいつ、金がねぇんだな』って」

「稼がせないと歩いてくれない」

「じゃあ稼がせよう」

「そう思ってこの案件紹介しようと思ったんす」

 

「もしかしたら」って思ってた予想通りだった。

だって僕がサイト制作の仕事受けたことがないのを知っていて、こんな大きな仕事を紹介してくれるなんておかしいもの。

しかし予想はたいてい外れるもの。

それだけに予想通りだったことには驚いた。

 

ありがたいやら情けないやら…。

「この仕事一生懸命やろう」

そう思う以上にこう思った。

「とっとと稼げるようになって、再び歩き出さなきゃ。裸足で」

 




4. 人との縁をたぐる生き方

驚くほどのバイタリティでブルドーザーのように道を切り開く人がいる。

それに対して、運命に流されるかのように人と出会い、人に愛され、人の力を借りながら、気がつけばすごいことを成し遂げてしまう人もいる。

 

項羽と劉邦という中国の昔の話がある。

遠い昔、同じ時代を生きた2人の英雄の話。

鬼神のような武勇で次々と領土を広げた項羽。

部下にも民にも愛され、人徳で勢力を拡大した劉邦。

結局最後は両者は激突し、劉邦が勝って漢王朝が誕生するのだけど、この話から学ぶべきは

「自分が優秀である必要はない」

ということかなと思う。

 

もちろん優秀であるに越したことはないんだけど、人には特性があり、伸ばしやすい分野、伸ばしにくい分野というものがあるのだから、「あれもこれもできるようになろう」と考えると、なかなかうまくいかないし、苦しむことにもなりかねない。

 

何の役にも立たないという人はいない。

個性のない人もいないし、強みのない人もいない。

 

自分の個性や強みを生かそうと考えた時、2つの道があると思う。

自分で使うか、人に使ってもらうか。

 

自分で使うとなると、一人でやるか、ほかの人を巻き込む必要がある。

一人でやる場合にはあれもこれもできなければならない。

ほかの人を巻き込む場合、一緒にやりたいと思えるような要素が必要となる。

強力な情熱、もしくは可愛げのような人から愛される要素。

 

お遍路で四国を歩いてみて学んだことがある。

「人との縁の大切さ」

 

無一文で食べることもできないのに四国をぐるぐると歩き続ける若者がいた。

あるとき、高知にある小さな町のスーパーで息倒れてるところをお店のおばちゃんに助けられ、それから彼はウルトラお遍路さんになった。

お遍路の途中で出会った人たちの家に泊めてもらい、自分の経験を話し、膨大に持っていたお遍路の旅情報を出会った人々に提供した。

そうこうするうちに気がつけば、四国中に知り合いができ、泊めてもらい、食事をいただき、旅人を助け、時には金銭的な施しもうけるようになった。

決まった仕事もない。携帯も持っていない。持っているのは旅に必要な装備のみ。

とても幸せそうだった。

そんな彼を見て、僕は今まで知らなかった生き方を知った。

「ご縁に紡がれて生きていく」という生き方を。

関連:ご縁を大切にして生きていこう – ぐるぐるお遍路・鈴木さんと出会った裸足お遍路21日目

 

5. 終わりに

思い返せばアプリ開発をしていた時、ターニングポイントにはすべて人との出会いがあった。

出会った人に教えてもらった情報が行き詰まった状況を突破してくれたこともあったし、出会った人に協力したり、知り合いに協力をお願いして道が拓けたこともあった。

 

優秀じゃなくてもいい。

無能でもいい。

今自分が置かれている状況に不安を感じる必要もない。

ただ自分ができると思うことを一生懸命やり、人に喜んでもらえることをし続ければ、どういうわけか道は拓ける。

 

意外なことだったけど、今回の一件で裸足で旅することが人を楽しませていることを知った。

自分が好きでやっていたことが、意外にも人の喜びに繋がっていた。

「裸足で旅をすること」

これを続けるために「ちゃんと稼げるようにならないとな」って思った。

 

「応援してくれる人のために稼ぐ」

 

今までは「家族のために稼ぐ」って思ってたけど、

稼ぐ目的がもう一つ増えたみたいだ。

 

チャンスをくれたTさんには心から感謝している。

 




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